第21話  投げられた灰皿

botabara_21.jpg 豊樹から香世の世話係を頼まれたぼたんは、野島家に引っ越してくる。ぼたんは香世との再会に胸を躍らせるが、香世の態度は冷たかった。七年前、ぼたんから絶交を言い渡された悔しさが忘れられないのだ。香世はぼたんが持ってきた思い出のある家具や持ち物をゴミ扱いして勝手に処分する。ぼたんが抗議すると、主人に従えない召使いはさっさと出て行くよう言われる。その夜、ぼたんの歓迎会が開かれる。香世は両親の前ではぼたんと仲のいいふりをする。が、一旦二人きりになると、ぼたんをこき使い、言葉遣いまで直させる。屈辱と怒りで、ぼたんは眠れぬ一夜を過ごす。