第54話  秘密の甘い時間

botabara_54.jpg 由岐雄のもとに預けられた麗香は、ぼたんを恋しがることもなく、新しい生活に馴染んでいた。香世は麗香の授業参観に出たり、人形の洋服を縫ったりして、懸命に母親代わりをつとめる。一方、ぼたんは麗香を手放したことを後悔し、魂の抜けたような生活を送っていた。香世への憎しみも募る。見るに見かねた和人は、ぼたんに麗香を会わせるよう由岐雄に頼むが、香世に妨害される。由岐雄は香世に内緒で、一人でぼたんに会いにいく。二人は互いの気持ちを押さえることができず、秘密の時を過ごす。その二人の関係が、麗香の何気ない言葉から香世に知られる。