6月13日~6月17日

6月13日(月)
「ウクライナ強さの秘密 『スパイ戦』の実相に迫る!」

ゲスト:春名 幹男(国際ジャーナリスト / 元共同通信ワシントン支局長)、名越 健郎(拓殖大学特任教授 / 元時事通信モスクワ支局長)

ロシアのウクライナ侵攻は、旧KGB(旧ソ連の国家保安委員会)の工作員から国のトップに上り詰めたプーチン大統領が、元スパイの組織と手法を駆使した「特殊工作」に近い軍事作戦だった。しかし戦況は、「短期間で首都攻略」との目論見が外れ長期化の様相に。
侵攻から100日余りを経過してなお、果敢に反撃する"強さ"を見せているウクライナ。その戦いの背後にも、かつて米ソ冷戦時代に旧KGBのライバルだった米国の諜報機関CIAやイギリス情報機関などの働きがあったという。
番組では、目に見える軍事的なぶつかり合いの裏側で繰り広げられる「スパイ機関」同士の暗闘に光をあて、今後のウクライナ情勢の行方を専門家を交えて徹底検証する。


6月14日(火)
「北朝鮮の核・ミサイル挑発 どうする日米韓の連携強化」

ゲスト:河野 克俊(前統合幕僚長)、李 相哲(龍谷大学社会学部教授)

北朝鮮のミサイル挑発が止まらない。今月5日には、短時間に複数の場所から短距離弾道ミサイル8発を連射し、過去にない武力挑発を行った。
今後、北朝鮮が7回目の核実験を強行して核弾頭の小型化を実現すれば、核を搭載したミサイルが多数、同時に発射されることが想定される。北の脅威に日米韓は、どう連携を強化するのか?
一方、北朝鮮国内では新型コロナがまん延し「建国以来の大動乱」に。また、経済制裁により食糧不足が深刻だ。北朝鮮メディアは、状況の改善をアピールするが、果たしてその実態は?
最新の朝鮮半島情勢を交え、金正恩総書記の軍事挑発の思惑と日本の安全保障への影響、さらに北朝鮮に対峙する日米韓の連携について徹底検証する。


6月15日(水)
「通常国会閉幕 『参院選』争点は物価高対策!? 」

ゲスト:田﨑 史郎(政治ジャーナリスト)、鈴木 哲夫(番組コメンテーター / ジャーナリスト)

今月15日、通常国会が150日間の会期を終えて閉幕する。
今国会では、岸田内閣の目玉政策である「経済安全保障推進法」など、61本の政府提出法案がすべて可決、成立する見通しだ。これは1996年以来、26年ぶりとなる。
岸田内閣の支持率は、共同通信が今月11~13日に実施した世論調査によると、56.9%となり、前月の調査から4.6ポイント下げたものの依然、高い支持率を維持。不支持率26.9%を大きく上回っている。
一方野党は、今月9日に立憲民主党が提出した内閣不信任決議案をめぐり、共産党・社民党は賛成、日本維新の会と国民民主党は反対と割れた。政府・与党との対決姿勢の構えは不発に終わり、共闘どころか足並みの乱れが加速している・・・。
夏の一大決戦、来月10日の参議院選挙に向けて、好調の岸田内閣に死角はあるのか?物価高、安全保障、社会保障・・・選挙の争点は?長年、永田町政治の舞台裏を取材する専門家と徹底議論する。


6月16日(木)
「世界食料危機!?どうなる日本の食料安全保障」

ゲスト:山下 一仁(キヤノングローバル戦略研究所研究主幹)、鈴木 宣弘(東京大学大学院農学生命科学研究科教授)

ロシアによるウクライナ侵攻から間もなく4カ月。長期化に伴い、その影響は食料の安全をも脅かそうとしてる。
肥沃な穀倉地帯を持つウクライナは、小麦で世界第5位、トウモロコシでは世界第4位の穀物輸出大国だ。しかし、激しい戦闘が続くなか、生産や輸送は困難を極め、世界はいま「食料危機」にさらされてる。WFP(国連世界食糧計画)の試算では、このまま戦争が続くと世界の飢餓人口が3億人を超えるとしている。
「食料危機」は日本にとっても他人事ではない。日本の食料自給率はカロリーベースで、先進国最低レベルの37%。つまり、食べ物の60%以上を輸入に頼っているのだ。ウクライナ侵攻を機に、日本が備えるべき"食の安全保障"について、専門家とともに考える。


6月17日(金)
「映画『PLAN75』が鳴らす日本社会への警鐘」

ゲスト:早川 千絵(映画監督)

毎月第1・第3金曜日は、ジャーナリストの岸田雪子が、月曜~木曜日で扱う政治・経済・国際問題や安全保障といった硬派なテーマにとどまらず、子育て・教育・カルチャー・スポーツなど、身近なテーマを生活者目線で取り上げ、分かりやすくかつ 週末を迎える視聴者がホッと一息つけるような、明るい未来志向のスタンスでお送りしていきます。
今年のカンヌ国際映画祭でカメラドール特別表彰を受けた早川千絵監督の初監督作品「PLAN75」。75歳になった高齢者が自身で「死」を選択できるという架空の日本を描いた衝撃的な作品だ。劇中では、子供や親類と疎遠になり働き口も見つからず追い詰められていく75歳過ぎの高齢者たちが、超高齢化社会の打開策として国会で承認され法制化された「PLAN75」の選択を迫られていく様を描く。不寛容で自己責任論が横行する現在の日本社会に対して早川監督が投げかけた痛烈なアンチテーゼで、「このような社会にしてはいけない」というメッセージが込められている。番組ゲストに早川千絵監督ご本人を招き、このテーマで映画を撮ろうと思った動機と背景、そこに込められた現代日本への警鐘について聞く。