6月6日~6月10日

6月6日(月)
「注目6・12 プーチン大統領の思惑は?」

ゲスト:中村 逸郎(筑波大学名誉教授)、黒井 文太郎(軍事ジャーナリスト)

今月12日は建国記念日「ロシアの日」。このところウクライナ情勢をめぐる"Xデー"として注目されている。
先月9日のロシア最大の祝祭「対独戦勝記念日」では、めぼしい報告が出来なかったプーチン大統領だが、ウクライナ東部への攻勢を強めて、2日時点でルハンシク州の要衝セベロドネツクの8割を制圧したとされている。このため、プーチン大統領が「ロシアの日」に「勝利宣言」をして、そのまま停戦に持ち込むのではないかとの見方が出ているのだ。
西欧諸国からの厳しい経済制裁、ロシア国内での様々な不協和音、軍内部での士気の低下などが顕在化する中、戦いの長期化を避けたい、というのがロシアの本音か。さらに、プーチン大統領の健康不安説も囁かれている。
停戦か、更なる強硬策で長期化もやむなしとするのか?ウクライナ情勢の行方を専門家と共に徹底検証する。


6月7日(火)
「激化する米中覇権争い 南太平洋の島狙う中国の野望」

ゲスト:渡部 恒雄(笹川平和財団上席研究員)、阿古 智子(東京大学大学院教授)

米国と中国は、いま南太平洋を舞台に新たな対立に突入した。
南太平洋の島しょ国は、米国や豪州、日本などの海上交通路で戦略的に重要だ。 ここに中国が経済援助を武器に、外交攻勢を強めている。そして、軍事的影響力の拡大を図る。なぜ、中国は南太平洋の島しょ国を狙うのか?
これに対し、同盟国と「対中包囲網」に力を入れるバイデン政権は、先月、対中政策を発表した。この中で、中国について「国内では抑圧的に、国外では攻撃性を強めた」と指摘。対中政策に重点的に取り組むと強調した。米国はどこまで中国を封じ込める戦略を取るのか?これに対して、中国はどう対抗してくるのか?
中国・習近平国家主席の夢と野望を解き明かし、 南太平洋で激化する米中覇権争いの行方を専門家に聞く。


6月8日(水)
「訪日客に期待と課題 『県民割』観光業に明るい兆し!?」

ゲスト:永濱 利廣(第一生命経済研究所 首席エコノミスト)、鳥海 高太朗(航空・旅行アナリスト)

政府は今月10日、約2年ぶりに観光目的で日本を訪れる外国人の受け入れを再開する。入国者数はビジネス目的も含めて上限1日2万人との条件付き。さらに、感染リスクの低い米国・韓国・中国など98の国・地域から、添乗員付きのパッケージツアー客限定で受け入れるという。
訪日観光客は、2019年に過去最多の約3188万人を記録したが、新型コロナの感染拡大で、昨年は約25万人まで激減。受け入れ再開に対する観光業界の期待は大きい。 
一方、国内でも、まん延防止措置などの行動制限が解除され、旅行需要の回復に期待が高まる。政府は、おととし年末で一時停止した観光支援事業「GoToトラベル」を新たな形で再開する方向で検討。現在、都道府県が行う旅行割引「県民割」を拡大し、今月中にも始める案が出ている。
旅行・観光業はこの追い風に乗り景気回復できるのか?期待と課題を専門家と検証する。


6月9日(木)
「『次なる大国』インド 日本はどう向き合う?」

ゲスト:伊藤 融(防衛大学校教授)、対木 さおり(みずほリサーチ&テクノロジーズ調査部主席エコノミスト)

先月、東京で行われた日米豪印の4カ国の首脳が参加したクアッド首脳会合では、ウクライナ情勢に加えインド太平洋地域の安全保障を脅かす中国を念頭に置いた結束を確認。しかし、共同声明では、ウクライナにおけるロシアに言及せず、ロシアがウクライナを侵攻したという認識も示されなかった。その背景には、インドへの配慮があったという。
インドは人口13億8000万、世界最大の民主主義国家だ。またGDP(国内総生産)は現状、日本の半分程度だが、2028年までに日本、ドイツを追い抜き、世界3位の経済大国になると予測されている。
世界の経済・安全保障に重要な役割を果たす、「次なる大国」インドに世界、そして日本はどのように向き合えばよいのか詳しい専門家と考える。


6月10日(金)
「雑誌ぴあ創刊50年表紙で世相を斬る / 世界の諜報機関ランキング」

ゲスト:亀和田 武(作家 コラムニスト)、山田 敏弘(国際情勢アナリスト)

毎月第2・第4金曜日は、注目のニュースを、ゲストの論客とBS11解説委員のジャーナリスト・二木啓孝が徹底解説する「NEWS勘どころ」、ゲストが独自の目線でニュースに切り込む「クロスアングル」、そして気になる新聞記事を深堀りする「ニュースのツボ」の、3つのコーナーをお届け。
今回の「クロスアングル」は創刊から50年となる雑誌「ぴあ」表紙から当時の世相を斬る。若者のバイブルともなった「ぴあ」の表紙は70年代からこれまで、エンタメや社会を切り取ってきた。まさに時代の証言者の役割も。懐かしい表紙を見ながら、各時代の出来事を振り返る。
もう一本の「クロスアングル」は、世界の諜報機関ランキング!ウクライナ侵攻で注目されている「情報戦」。果たしてそれは各国の諜報機関が暗躍した成果なのか⁈世界の諜報機関ランキングを紹介しながら、それぞれの得手不得手なども分析。さらにこれからの日本の諜報活動の必要性についても論じる。