第8話  宿敵現る

houitensai_08.jpg 淑儀は毒を飲むと、紀衡の反逆を呪い「彼を愛する人はみな彼を憎む」と言って死んでいった。この言葉で紀衡は沈青雲や、生死も分からない沈昭児のことを思い出していた。 田七は紀衡が罪悪感を抱いている表情を見ると、この罪悪感は淑夫人の死を迫ったことに由来していると思い、紀衡はそこまで冷酷な人間ではないと彼を見直す。 数日後、田七はかつて自分たち一家を無実の罪で捕らえた孫従瑞(そん・じゅうずい)が紀衡と仲良くし話しているのを見て不信感を募らせる。