第102回  衣笠の夏景色~眞如寺・等持院・櫻谷文庫を訪ねる~

解説:若村 亮(らくたび)

今回は、宇多天皇が真夏に雪景色がみたいと白絹をかけさせて雪山に見立てたという故事から、衣笠山と名づけられた山のふもとに伝わる歴史秘話を紐解く。
まず訪れるのは、臨済宗相国寺派の大本山相国寺の山外塔頭・眞如寺。知る人ぞ知る「かしきりもみじ」と呼ばれる紅葉が人気の寺で、美しき尼僧・無外如大尼が庵を結んだことが始まりとされる。真剣に修行に取り組むために無外如大尼がしたあることとは?
続いて足利将軍家の菩提寺である等持院へ。室町幕府歴代将軍の木像が安置されている霊光殿や夢想国師が作庭したという庭園が見どころ。夏至の頃には半夏生が見頃を迎え訪れる人の目を楽しませてくれる。
最後に訪ねるのは、大正時代の天才画家・木島櫻谷の旧邸宅「櫻谷文庫」。生前に愛した品々が当時のまま残された邸宅で、画家の美意識に触れる。京都のご当地グルメ「衣笠丼」とは?
文人たちの憧れの地、衣笠の魅力に迫る。

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