第36話  

shinju_36.jpg 種彦が四年の刑期を終えて出所してくる。刑務所で覚えた技術をいかして、家具職人になりたい、と顔を輝かせる。登美子が瑠璃子の店で働き始めて十日が過ぎ、初めての給料が支払われる。その金額の多さに、小躍りする登美子。瑠璃子は、無理をせずにもっと客を選んだほうがいい、と忠告するが、登美子は仕事が楽しいと答える。登美子は自分が直也にプレゼントしたオメガの時計を瑠璃子が持っていることを知る。直也は夕子の水揚げ以来、一度も瑠璃子の店には立ち寄らなかった。瑠璃子は罪の意識を感じながらも、直也に会いたいという思いを抑えることができない。