第1話  嫁と姑

hanayome-noren_01.jpg 東京の旅行代理店でバリバリ働くアラフォーの奈緒子(羽田美智子)は3年前、金沢の老舗旅館「かぐらや」の長男の宗佑と東京で結婚。しかし、宗佑の母親で「かぐらや」の大女将である志乃(野際陽子)は、えんじょもの(よそ者)の奈緒子を嫁として認めず、旅館を継がない宗佑に厳しく勘当を言い渡した。
奈緒子と宗佑は東京で暮らしてきたが、宗佑が出資していた事業に失敗。借金を残して姿を消してしまう。奈緒子は宗佑を探すため金沢に来たものの、志乃に会う勇気がなく、そのまま帰ろうとするが、"花嫁のれん"の友禅流しに偶然出くわす。"花嫁のれん"とは、女性が嫁ぐ時に持っていくのれんで、嫁ぎ先の仏間にかけて、その下をくぐり、嫁として一生尽くします、という気持ちを表す金沢の風習だ。花嫁のれんに込められた覚悟に心動かされた奈緒子は意を決して、志乃を訪ねるが、大変な事態をひきおこしてしまう...。