9月12日~9月16日

9月12日(月)
「迫る!国交正常化50周年 日中のこれからを展望」

ゲスト:朱 建榮(東洋学園大学教授)、柯 隆(東京財団 政策研究所 主席研究員)

今月29日で、国交正常化50周年の節目を迎える日中関係だが、祝賀ムードにはほど遠い状況だ。
当初、日本と中国は、節目を生かした関係改善を模索したが、両国間に問題は山積している。沖縄・尖閣諸島を巡る中国の度重なる領海への侵入。また、ペロシ米下院議長訪台に強く反発した中国軍が、台湾周辺で実施した大規模軍事演習で発射したミサイルが日本の排他的経済水域(EEZ)に落下するなど、改善の動きに冷や水を浴びせた形だ。
こうした中、記念日直前の27日には、故安倍元総理の「国葬」が予定されており、中国側の対応も注目される。米中対立に引っ張られる形で緊張が取れない日中関係だが、果たして改善の兆しは見えるのか?50年の歩みと共にこれからの日中関係の行方を探る。


9月13日(火)
「小泉電撃訪朝から20年 拉致・核・ミサイルの行方?」

ゲスト:辺 真一(コリア・レポート編集長)、近藤 大介(講談社特別編集委員)

今から20年前の2002年9月17日、小泉純一郎首相は北朝鮮の平壌を訪問し、金正日総書記と会談。両首脳は、「日朝平壌宣言」に署名した。宣言には、早期の国交正常化や経済協力などが盛り込まれたが、その後の交渉は 拉致問題をめぐって紛糾し、こう着状態に陥った。
日本は拉致問題を「最重要課題」と位置付け、再び日朝首脳会談の実現を目指したが、その後の進展はない。 一方、北朝鮮は中国を後ろ盾に、「金正恩氏のロシア訪問説」が浮上するなど、中露との結束を強化する。
こうした中で、日本は、拉致問題や核・ミサイルの脅威に対して、どんな北朝鮮戦略が必要なのか?20年前の「小泉訪朝」を検証し、今後の北朝鮮との諸問題の行方を読み解く。


9月14日(水)
「ローカル鉄道はいま 有事の交通手段として期待! 」

ゲスト:藻谷 浩介(日本総合研究所主席研究員)、梅原 淳(鉄道ジャーナリスト)

地方のローカル鉄道は、長引くコロナ禍に加え人口減少の影響で、赤字路線の廃止が検討されるなど、存続の危機にさらされている。
一方で、2011年3月に起きた東日本大震災後の復興では、ローカル路線を利用した貨物列車で被災地に燃料物資を運び重要な役割を果たした。有事における交通インフラとして期待値が高まったといえる。
また、今年は、絶景をウリにする観光列車が次々と登場。開業やリニューアルで、商機を見いだそうとしている。
日本で初めて鉄道が開業してから、来月で150周年を迎える今、苦境にあえぎながらも、地元住民に愛され、地方創生の可能性も秘めたローカル鉄道の未来について考える。


9月15日(木)
「戦況に変化?ウクライナ情勢の現状と今後」

ゲスト:黒井 文太郎(軍事ジャーナリスト)、合六 強(二松学舎大学准教授)

今月に入り、ウクライナ軍が南部・東部で反転攻勢を強めている。ウクライナ軍は東部の要衝地区を次々に奪還。一方、ロシア軍は統制がとれず退却しているという。一進一退だった戦況が一転した背景には、何があるのか?
また、懸念されるのは、ロシア軍が占拠する南東部ザポリージャ原子力発電所の安全。さらに、劣勢になったロシア側が大量破壊兵器を使う可能性は...。
ウクライナ侵攻から半年余り、21世紀型のハイブリッド戦と20世紀型の物量戦が行なわれている、ウクライナ情勢の今後を専門家が議論する。


9月16日(金)
「アフターコロナで日本企業再始動」

ゲスト:河野 貴輝(株式会社ティーケーピー代表取締役社長)、永濱 利廣(第一生命経済研究所 首席エコノミスト)

毎月第1・第3金曜日は、ジャーナリストの岸田雪子が、月曜~木曜日で扱う政治・経済・国際問題や安全保障といった硬派なテーマにとどまらず、子育て・教育・カルチャー・スポーツなど、身近なテーマを生活者目線で取り上げ、分かりやすくかつ 週末を迎える視聴者がホッと一息つけるような、明るい未来志向のスタンスでお送りしていきます。
新型コロナの行動制限が解除された3月以降、企業の経済活動は再び活発になってきた。貸し会議室運営最大手のTKPも、2期連続赤字から今期は黒字予想にまで回復。今後はコロナ禍で考えた戦略を元に更なる成長を目指すというTKPの河野貴輝社長にその内容について聞く。また国際競争力が著しく低下している日本企業に足りないものは何か、第一生命経済研究所首席エコノミストの永濱利廣氏に聞く。