第105回  白洲正子が歩いた京都~周山街道を高山寺から常照皇寺へ~

今回は、紀行文の名著で知られる随筆家・白洲正子さんが愛した京都の古刹を巡る。
まず訪ねるのは、臨済宗天龍寺派の禅宗寺院で、南北朝時代、北朝最初の天皇となった光厳法皇によって開かれた常照皇寺。方丈正面にある「御車返しの桜」をはじめ「左近の桜」「九重桜」などの名木があり、白洲さんの著作「かくれ里」では「桜の寺」として紹介されている。仏殿と開山堂が一緒になった建物「怡雲庵」も見どころ。
次に訪ねるのは、白洲さんが敬愛してやまない明恵上人ゆかりの高山寺。なぜ明恵上人に心を寄せたのか、境内を巡りながら白洲さんの思いに触れる。
最後に訪ねるのは、奥嵯峨にある白洲さん行きつけの鮎料理の老舗「平野屋」。毎年、梅雨の時期になるとそわそわして落ち着かなくなるほど好物だったという鮎の塩焼きとは?
紀行文の銘文を数多く残した白洲正子流の京都旅を紹介する。

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