第107回  名宝と出会う至福の秋~永観堂・聚光院・弘源寺~

今回は、至福の秋を迎えた紅葉の名所で、特別公開される名宝の数々を案内する。
まず初めに訪れるのは、「秋はもみじの永観堂」で知られる聖衆来迎山 無量寿院 禅林寺。境内に植えられた3000本のもみじが鮮やかに色付く様は、息をのむような美しさ。紅葉の時期に合わせて開催される秋の特別寺宝展では、10年ぶりに展示される国宝「山越阿弥陀図」が見どころ。また、永観堂の名の由来となった平安時代の僧侶・永観律師にまつわる逸話にも触れ、その人物像に迫る。
次に訪れるのは、茶聖・千利休が眠る北区紫野にある大徳寺の塔頭寺院、聚光院。茶道の聖地とも呼ばれる茶室「閑隠席」や方丈の南にある「百積の庭」などが有名。さらに今年は天才絵師・狩野永徳とその父・松栄親子が手がけた国宝の襖絵が5年半ぶりに里帰り。方丈を彩る46面の襖絵が放つ本物の迫力に触れる。
最後に訪れるのは、右京区にある天龍寺の塔頭寺院、弘源寺。嵐山屈指の美しさとして有名な枯山水庭園「虎嘯の庭」や個性的な姿をした毘沙門天立像などを紹介。京都画壇の大家・竹内栖鳳とその一門がこの寺に作品を残した理由とは?
秋の京都で名画と向き合い、至福の時を過ごす。

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