第34話  父の思い

ookamidenka_34.jpg 馬家軍が溍軍に編入されると知り馬邪韓(ばやかん)たちが抵抗した。疾沖が軍を指揮することで騒動は収まったが、これは溍王に対する反対勢力拡大を謀る疾沖の策略だった。実は溍王はそれを知ったうえで疾沖に自由に振る舞わせ、ある思いを伝えようとしていた。煬国では前朝の皇女の出現や、渤王や楚有禎に関わる噂(うわさ)が広まり、民は動揺し軍隊の士気は下がった。溍討伐を焦る楚馗は、遥姫(ようき)に命じ、鞭打ちの刑以来意識が戻らない渤王の治療を急がせる。