第15話  

tenryuhachibu_15.jpg 謀反の首謀者は全冠清(ぜん・かんせい)であった。しかし、何を問われても、彼ははっきりした理由を言おうとはせず、喬峯(きょう・ほう)の出自に原因があるというようなことをほのめかすばかり。そうこうするうち、杏子林(きょうしりん)には武林で名の知れた侠客たちが次々と集っていた。最後に姿を現したのは康敏(こう・びん)――殺された馬大元(ば・たいげん)の妻である。徐(じょ)長老に促された彼女は、夫が書き遺したという書状について話し始め...。