8月28日~9月1日

8月28日(月)
「日韓関係が劇的改善のワケ その陰に落とし穴は無いか」

ゲスト:黒田 勝弘(産経新聞ソウル駐在特別論説委員 / 神田外語大特任教授)、平井 久志(共同通信客員論説委員 / 元ソウル支局長)

8月15日の『光復説』の記念演説で、日本との歴史問題には触れずに、「日本は普遍的価値を共有し、共同の利益を追求するパートナー」として、「安全保障と経済の協力パートナー」と述べた、韓国の尹錫悦大統領。 戦後最悪とも言われた日韓関係は、就任以降、劇的に好転している。韓国側から、元徴用工問題の解決策が提示され、『GSOMIA(軍事情報包括保護協定)』の正常化に踏み切った。
一方、岸田首相も先月、「これは日韓関係の改善を如実に示している」と述べた上で、『輸出管理の運用見直し』『ホワイト国に韓国復帰』『通貨スワップを再開』などを断行した。その背景には、米バイデン政権の日米韓連携強化に向けた、日韓改善の強い働きかけがあった。
さらに、「知日派」と言われる、尹大統領自身のキャラクターと不退転の決意があったという。
しかし、韓国国内世論は真っ二つの分断状況にあり、さまざまな火種が燻る。
果たして、日韓は、文字通り「未来志向」で、利益を共有する「良き隣人」へと脱皮を遂げられるのか?専門家と共に検証する。


8月29日(火)
「プリゴジン事件の余波 プーチン氏が粛清指示か」

ゲスト:名越 健郎(拓殖大学特任教授)、長谷川 雄之(防衛省防衛研究所研究員)

「ワグネルの反乱」を主導したプリゴジン氏の乗ったジェット機の墜落について、プーチン大統領は死亡を認め哀悼の意を表明した。
しかし、米国のシンクタンクは「プーチン氏がプリゴジン殺害を命じたのは、ほぼ確実」と分析。プーチン政権による反対勢力への「粛清」が始まったということか?
こうした中、ロシアは9月に統一地方選、来年3月に大統領選を控え、秋から「政治の季節」に。国内ではSNS上で「プーチン後継者ランキング」が出回るなど、早くも大統領選への関心が高まる。
プリゴジン氏の死の波紋は、プーチン体制にどんな影響を与えるのか?
ロシア国内情勢とウクライナの最新戦況を分析する。


8月30日(水)
「風評被害の懸念をどう払拭?処理水放出で中国猛反発!」

ゲスト:鳥養 祐二(茨城大学大学院教授)、開沼 博(東京大学大学院准教授)

東京電力福島第1原子力発電所の処理水の海洋放出が24日から始まった。
環境省や水産庁は放出後、原発周辺海域の海水や魚介類を採取し分析。放射性物質トリチウムの濃度に異常はみられていないと発表している。
安全性の確認が進む一方で、福島では「風評被害」への懸念が危惧されている。番組では地元の漁業関係者を取材。処理水放出の受け止めと、日本政府の対応について率直な思いを聞いた。
また原発処理水をめぐり、中国政府は「核汚染水」との表現で、海洋放出の中止を求めているほか、日本産水産物の輸入を全面停止するなど猛反発。
約30年続く処理水放出について、その懸念払拭など対応を専門家と考える。


8月31日(木)
「50歳を過ぎたら要注意! 帯状疱疹の知識と予防法」

ゲスト:松尾 光馬(中野皮膚科クリニック 院長)、松井 宏夫(医学ジャーナリスト)

痛みを伴う発疹が胴体や顔などに帯のように集まって現れる帯状疱疹。
実は、日本人成人の90%以上に、帯状疱疹の原因となるウイルスが潜伏し、多くの人がかかり得る病気。50歳代から発症率が高くなり、80歳までに約3人に1人が発症するといわれている。また、近年は子育て世代の発症も多くなっているという。
発疹が治っても、発症部位によって様々な合併症が生じることがあり、10年以上痛みが続いたり、めまいや難聴、視力が低下するなどの後遺症や失明に至るケースもあり、早期発見と治療が欠かせない。
帯状疱疹の正しい知識と、あまり知られていないワクチン接種の効果、予防法を専門家に聞く。


9月1日(金)
「居場所がない 追い詰められる子ども達」

ゲスト:大空 幸星(NPO「あなたのいばしょ」理事長)

毎月第1・第3金曜日は、ジャーナリストの岸田雪子が、月曜~木曜日で扱う政治・経済・国際問題や安全保障といった硬派なテーマにとどまらず、子育て・教育・カルチャー・スポーツなど、身近なテーマを生活者目線で取り上げ、分かりやすくかつ 週末を迎える視聴者がホッと一息つけるような、明るい未来志向のスタンスでお送りしていきます。
きょうから新学期という学校も多いと思いますが、実はこの9月1日は、「自死」を選ぶ子どもが最も多くなる1日でもあります。背景には悩みを共有できる居場所がない、という現実があるようです。その現状と、私たち大人にできることを考えます。