第130回  仏師と訪ねる国宝阿弥陀如来像~仁和寺・清凉寺・法界寺~

今回は、仏師の三浦耀山(みうらようざん)さんと共に、京都に遺された国宝の阿弥陀如来像を訪ね歩き、その魅力を伝える。
まず最初に訪れるのは、門跡寺院として格式の高い世界遺産・仁和寺。霊宝館に安置されている国宝・阿弥陀如来像は、仁和寺が創建された時に本尊として祀られていたもの。1135年間大切に護られてきた貴重な仏像の見どころを仏師が解説する。また国宝の金堂や観音堂も訪ね、皇室ゆかりの寺ならではの厳かな堂内を紹介する。
続いて訪れるのは、嵯峨天皇の皇子・源融の山荘跡に建つ清凉寺。こちらの国宝・阿弥陀三尊像は、光源氏のモデルとも言われる源融を彷彿とさせる美しさで嵯峨光仏とも称される。さらに本堂に祀られている釈迦如来立像に秘められた千年の物語にも触れ、清凉寺建立の歴史秘話を紐解く。
最後に訪ねるのは、伏見区にある法界寺。境内に建つ阿弥陀堂は、平安時代から鎌倉時代にかけて建てられた阿弥陀堂建築を今に伝える貴重な建物で、国宝に指定されている。堂内には国宝・阿弥陀如来坐像が安置されており、想像以上の大きさに圧倒される。三浦さんも自分が目指す仏像の一つだと目を輝かす。
悠久の時を超えて光り輝く仏像と出会い、それを彫った仏師と守り伝えてきた多くの人々の思いに触れる。

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