第28話  愛と憎しみ

kokuhana_28.jpg 床に伏した桑祈には毒の症状が表れていた。彼女が肌身離さず持ち続ける晏雲之の巾着には、実は残酷な秘密が隠されている。病で屋敷に籠もっている間に卓文遠が国子監の司業となり、桑祈と晏雲之が定めた新制度はすべて廃止され、自分は典籍を罷免されたと聞いた桑祈は病身を押して国子監に乗り込む。制度を元通りにしろと言う桑祈に、一緒に上元(じょうげん)節を過ごせと条件を出す卓文遠。上元節の夜、うつろな心で街を歩く桑祈を待っていたのは...。