第134回  建仁寺と塔頭寺院~紅葉と名宝を巡る~

建仁寺は、鎌倉幕府2代将軍・源頼家庇護のもと栄西禅師が創建した京都最古の禅寺。今回は、建仁寺とその塔頭寺院を巡り、代々受け継がれてきた寺宝の数々を紹介する。
まず最初に建仁寺の本坊を訪ね、俵屋宗達筆「国宝・風神雷神図屏風(複製)」や海北友松筆「雲龍図」などの名画の見どころを僧侶の解説付きで案内する。宗達が描いた"雷神"の不思議とは?さらに昭和の日本画家・小泉淳作画伯による法堂の「双龍図」や、庭師・北山安夫さんが作庭した「〇△□乃庭」にも触れ、新旧芸術の美の競演を愛でる。
続いては、建仁寺の塔頭寺院の一つ、正伝永源院を訪ねる。こちらは、織田信長の弟で大名茶人としても知られる織田有楽斎ゆかりの寺「正伝院」と細川家ゆかりの「永源庵」が合併した寺で、細川護熙元総理の筆による襖絵も奉納されている。
最後に訪ねるのは、塔頭寺院の霊源院。ガクアジサイの変種である甘茶で有名なこの寺でも、中国の現代アーティスト陳漫さんが手がけた天井画「墨龍図」など新しい芸術に触れることが出来る。
錦秋の京都で、建仁寺の至宝の数々を堪能する。

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