第135回 天才武将に思いを馳せる旅~長岡天満宮・桂林寺・天授庵・舞鶴公園~
解説:鳥居本 幸代(京都ノートルダム女子大学 名誉教授)
信長・秀吉・家康の「三英傑」に仕えた細川幽斎は、武勇の誉れ高い戦国武将として知られる一方、「古今和歌集」の歌の解釈などの秘伝を受け継ぐ「古今伝授」の継承者でもあった。今回は、文武両道のスーパーマン・細川幽斎ゆかりの地をめぐる。
まず最初に訪れるのは、「古今伝授の間 ゆかりの地」の石碑が建つ長岡天満宮。和歌の最高権威である「古今伝授」とはいったいどういうものなのか、専門家に話を聞く。
続いては、京都府北部・舞鶴市、舞鶴公園内にある幽斎の居城・田辺城址を訪ねる。「もう一つの関ケ原」と呼ばれる「田辺城の戦い」について触れ、「古今伝授」の継承者であったことが幽斎の命を救った歴史秘話を紹介する。さらに田辺城の戦いに参加した禅宗寺院・桂林寺にも立ち寄り、田辺城の戦いの逸話を住職に語って頂く。
最後に訪ねるのは、幽斎が眠る南禅寺の塔頭寺院・天授庵。奉納されて間もない幽斎の直系子孫である細川護熙元総理の筆による襖絵「赤壁舟遊図」を特別に紹介する。
乱世を生き抜いた天才武将・細川幽斎の足跡を辿り、その人生に思いを馳せる。