第8話  刺繍(ししゅう)を頼りに

koitama_08.jpg 婚姻の儀を終えた翌朝、羅十一娘は姑となった徐大夫人に、初めての挨拶に向かう。屋敷内の差配を行うのは正室の役目だが、徐大夫人は十一娘がまだ慣れないのを理由に、側室の喬蓮房に引き続き差配するよう指示する。母殺しの下手人を見つけるため、十一娘は母が残した布の切れ端にあった刺繍を、まずは手がかりにすることを思いつく。徐家の女性達の団扇に刺繍をすると自ら申し出て、それぞれが持っている刺繍品を調べることに着手する。