2024年1月8日~1月12日

1月8日(月)
「インサイドOUT 2024年月へ! 日本が官民本気で目指す『月ビジネス』の勝算は」

ゲスト:
袴田 武史(宇宙ベンチャーispace CEO)、鈴木 一人(東大大学院教授 / 内閣府宇宙政策委員会委員)

「ムーン・ラッシュ」とも言うべき月開発ブームが世界で起きている。日本でも2024年1月中旬、JAXA(宇宙航空研究開発機構)の無人探査機スリムが月面着陸に挑戦する。成功すれば、去年成功したインドに続き世界4番目の快挙となる。
月面輸送の世界的市場規模は、2040年に向け最大1020億ドルと見込まれ、そのうち日本は、12%を占めるという試算も。日本政府は、宇宙産業の市場規模を、2030年までに倍増を目指し、民間への補助金の大幅増額を決定。「月ビジネス」への本気度を見せている。
番組のゲストは、宇宙ベンチャー「ispace」(アイスペース)CEOの袴田武史氏。実はJAXAに先駆けて、去年4月、宇宙ベンチャーが月面着陸に挑戦した。残念ながら着陸は失敗に終わったが、2024年中には再挑戦をするという。袴田氏が成功の目算や月面着陸を目指す夢溢れる壮大なプランを語る。また、世界の宇宙開発の現状を明らかにする。


1月9日(火)
「2024混迷ウクライナ&ガザ情勢 日本の役割は?」

ゲスト:高橋 和夫(国際政治学者・放送大学名誉教授)、兵頭 慎治(防衛省防衛研究所 研究幹事)

ロシアのウクライナ侵攻とイスラエルのガザ攻撃という二つの戦いが長期化する。ロシアはこの冬もウクライナへの無人機やミサイルでの攻撃を続け、イスラエルは「ハマス壊滅」をスローガンにガザ地区で戦闘を激化させる。
米欧の「支援疲れ」でウクライナ軍の反転攻勢は急失速。プーチン大統領は戦線を拡大し戦果を誇示することで、今年3月の大統領選の圧勝を目指す。イスラエルのガザ侵攻では、パレスチナ人の死傷者が2万人を超え深刻な人道危機に直面し泥沼化の様相に。
2024年のウクライナ戦争と中東ガザ情勢は、新たな世界秩序を巡り米国を始め国際社会を巻き込む大きな転換の時期を迎えるのか。混迷する世界情勢をどうとらえ、終結への道筋をどのように描けばよいのか?戦闘が現在進行中の中でも、復旧・復興へ日本は何ができるのか?国際問題に詳しいゲストと考える。


1月10日(水)
「ニッポン復活へ 経済成長のカギは農産品! 藻谷浩介×永濱利廣」

ゲスト:藻谷 浩介(日本総合研究所主席研究員)、永濱 利廣(第一生命経済研究所首席エコノミスト)

日本の農産品への需要が、円安や海外での和食ブームなどを背景に拡大している。近年では、「おにぎり」人気の高まりで、国内での米の収穫量は減少する半面、輸出量は右肩上がりで増加。政府は、米を含め、農産品などの輸出額を2030年に5兆円(2022年比で約3.5倍)という目標を掲げている。
日本の農業は産業として危機的状況にある。高齢化や後継者不足などが影響し、農業の担い手は減少の一途をたどる。2020年の農業従事者は約136.3万人で、5年前と比べ、約4割も減少。
エコノミストの藻谷浩介氏と永濱利廣氏が、日本の経済成長のカギは農産品にあり!との根拠を徹底解説。九州ほどの国土で日照時間も短いオランダが、なぜ世界第2位の農産物輸出国なのか。日本の農業「4つの伸びしろ」とは?


1月11日(木)
「観光立国実現へのカギは海外富裕層」

ゲスト:鳥海 高太朗(航空・旅行アナリスト)、小林 大祐(日本政府観光局ドバイ事務所 所長)

新型コロナが5類に移行され、訪日外国人旅行者の数はコロナ前の水準まで回復。ところが首都圏を中心にオーバーツーリズムの問題が...。そこで政府はインバウンドの「量」から「質」への転換を図り、特に1回の旅行で100万円以上消費する旅行者に着目。しかし彼らの誘致には大きなハードルが...
海外富裕層は高級ホテルを好むが日本はその数が圧倒的に少ないうえ、殆どが首都圏に集中。海外富裕層を地方へ誘致することは、オーバーツーリズム解消に繋がるとともに、地方経済が潤うことにも直結。キーワードは「高付加価値」。日本ならではの特別感で「おもてなし」をすることがカギとなるという。海外富裕層が好む日本文化とは?
富裕層大国である中東から観光客を誘致するために派遣された、日本政府観光局ドバイ事務所所長の小林大祐氏が現地からリモートで出演。中東では各国が熾烈な誘致合戦を繰り広げているというが、その秘策は?また、世界中を飛び回る航空・旅行アナリストの鳥海高太朗氏が日本と海外のVIP待遇の違いを解説。観光立国実現のために必要なことを議論する。


1月12日(金)
「2024年 野田元首相が語る 被災地の復興 政治の復興」

ゲスト:野田 佳彦(元内閣総理大臣 立憲民主党最高顧問)

能登地方を最大震度7の地震が襲って始まった2024年。被災者たちは、寒空の下で厳しい新年を過ごしている。今こそ政治の力が試されるとき...しかし、政界は、年末からつづく裏金事件で、その信用を失っている。
今月には通常国会が召集されるが、政治家たちは、そして、岸田首相は、果たして、国民の政治不信を払しょくし、被災者に寄り添うことができるのだろうか?
2011年の東日本大震災発生時に、菅内閣の財務大臣を務め、その後、総理大臣として震災復興にあたった野田元首相が、2024年の日本政治を展望する。