第140回 京都洛西観音霊場めぐり~善峯寺・泉福寺・願徳寺・正法寺~
解説:對馬佳菜子(仏像・地域文化プロデューサー)
飛鳥時代に日本に伝来し、様々な願いを叶えてくれる存在として広まった観音信仰。今回は、観音像に魅せられ各地の観音霊場に足を運ぶ研究者の案内で、京都洛西観音霊場の魅力的な寺院をめぐる。
まず最初に訪れたのは、京都洛西観音霊場の第一番札所である西京区の善峯寺。徳川幕府5代将軍・綱吉の生母、桂昌院ゆかりの寺で、平安時代に作られた聖観世音菩薩立像と出会う。
続いて向かったのは、向日市にある第16番札所の泉福寺。4年に一度公開される秘仏・不空羂索観世音菩薩坐像を特別に撮影させてもらう。「三つ目観音」の呼び名で親しまれる観音様のお姿とは?
次に訪れたのは、西京区大原野にある第33番札所の願徳寺。本堂の内部に特別にカメラが潜入し、国宝・如意輪観世音菩薩半跏像を紹介する。
最後に訪ねるのは、番外札所の正法寺。願徳寺と同じ大原野にあるこの寺で、三面千手観世音菩薩立像と聖観世音菩薩立像の魅力に触れる。
洛西の地に広がる観音霊場を訪ね歩き、大切に守り続けた古人に思いを馳せる。