4月22日~4月26日

4月22日(月)
「嵐の前の静けさか 中国 習近平政権の『次なる一手』とは!?」

ゲスト:小原 凡司(笹川平和財団 上席フェロー)、江藤 名保子(学習院大学法学部教授 / 地経学研究所上席研究員)

中国には、「国内が厳しくなると、対外的に優しい顔になる」という法則があると言われる。その法則通りの「優しい顔」を対外的に向け始めたのか?経済の悪化が伝えられる中国は、今月に入って米国から経済、軍事の高官を相次いで迎え入れ直接対話を再開。米中関係は緊張緩和の流れを進みつつある様に見えるが...。これは嵐の前の静けさなのか?
こうした中、米国は対中包囲網を強化しつつある。岸田首相を国賓として迎えた日米首脳会談や、初の日米比3カ国会談、米英豪の安全保障の枠組み「AUKUS」や日米豪印の枠組み「QUAD」など、南シナ海などの対中抑止に乗り出している。
ゲストは、中国の軍事と政治の専門家、小原凡司氏と、長年にわたり中国の内政・外交などを研究してきた江藤名保子氏。異例の三期目政権をスタートさせ、権力基盤を盤石にしたかに見える習政権の「次なる一手」とは?徹底分析する。


4月23日(火)
「旧ソ連圏のロシア離れ プーチン氏の求心力低下」

ゲスト:佐々木 正明(大和大学教授 / 元産経新聞モスクワ支局長)、小谷 哲男(明海大学教授)

ロシア軍の激しいミサイル攻撃で、ウクライナでは民間人の犠牲者が増え続ける。こうした中、米議会下院でウ支援の予算案が、一部融資方式でようやく採決された。米国の軍事支援の再開で戦況は好転するか?
一方、プーチン大統領は欧米との対立が長期化する中、旧ソ連圏との関係強化に躍起だ。しかし、アゼルバイジャンやアルメニア、ジョージアなどコーカサス3国は、経済や軍事面で脱ロシア化を進める。ソ連解体から30年余り、いま旧ソ連圏とプーチン体制との間では何が起きているのか?
ゲストは、大和大学教授で元産経新聞モスクワ支局長の佐々木正明氏。日米の安全保障と米国政治に詳しい小谷哲男氏。今回、佐々木氏がアゼルバイジャンを現地取材。旧ソ連諸国のロシア離れで、プーチン体制の求心力は低下しているという。今後のウクライナ戦争にどんな影響を与えるのか、徹底検証。


4月24日(水)
「宿泊費高騰!GW旅行 円安ニッポン訪日外国人には『割安』」

ゲスト:鳥海 高太朗(航空・旅行アナリスト)、永濱 利廣(第一生命経済研究所首席エコノミスト)

27日から最大10連休のゴールデンウィークが始まる。大手旅行会社JTBによると、日本人の国内旅行者数の推計は延べ2280万人で、去年をわずかに上回る見通しだ。宿泊料金の大幅値上げなど、物価高の影響で旅行費用の増加が伸び悩みの要因の1つとされている。
一方、先月の訪日外国人客は初の300万人を突破。約34年ぶりの円安水準を背景にインバウンド需要は絶好調。しかも日本人観光客にとって「割高」と思えるものが、訪日外国人客にとっては「割安」。ある意味で格差ともいえる状況が生じ、専門家は『日本人が国内旅行をしづらくなっている』と指摘する。
ゲストは、国内外の旅行事情に精通する航空・旅行アナリストの鳥海高太朗氏と、観光動向など日本経済の実証分析が専門の第一生命経済研究所首席エコノミスト・永濱利廣氏。国内の旅行客と外国からの訪日客で明暗分かれる観光・旅行業の今後を議論。


4月25日(木)
「GWの事故防止! 高齢者が被害者・加害者にならないために必要な事とは」

ゲスト:岩越 和紀(NPO法人高齢者安全運転支援研究会理事長)、彦坂 誠(日本交通安全教育普及協会)

コロナ5類移行後、初のゴールデンウィーク。帰省、観光など、多くの人の移動が予想される。道路は交通量が増え、街中も人通りであふれるこの時期は車も自転車も運転に細心の注意が必要。特に、気をつけなければならないのが「交通事故」。
警察庁のまとめで、運転免許を持つ75歳以上のドライバーの死亡事故割合が、相対的に高くなる傾向が明らかに。昨年、改正道路交通法が施行され、運転免許の更新時に認知機能検査や場合によっては運転技能検査が義務付けられた。さらに、自転車でも、一時不停止や逆走などを対象に、違反金制度が導入される見通しだ。
ゲストは、NPO法人高齢者安全運転支援研究会理事長の岩越和紀氏と、日本交通安全教育普及協会の彦坂誠氏。大型連休を前に、ご自身の運転マナー、そして歩行者も含め、交通ルールの重要性を改めて考えます。


4月26日(金)
「映画『オッペンハイマー』を読み解く 科学の進歩と人間のモラル」

ゲスト:鈴木 達治郎(長崎大学核兵器廃絶研究センター教授)
VTR出演:フランク・ヒッペル(物理学者 / 米プリンストン大学名誉教授)

アカデミー賞7部門を受賞した映画「オッペンハイマー」。被爆国・日本でも、先月公開が始まり話題となっている。原爆の父と呼ばれた物理学者・オッペンハイマーの栄光と凋落を描いた作品。
第2次大戦中、アメリカ「マンハッタン計画」の中心人物として、世界初の原爆開発に成功。戦争を終わらせた英雄となったオッペンハイマー。しかし、戦後の冷戦期、赤狩りの時代が訪れると、次第に追い詰められていく。
核というパンドラの箱を開けてしまった男の半生から読み取れるのは、科学技術の可能性か?それとも人間としての道徳の欠如なのか?
「マンハッタン計画」に参加した物理学者を祖父にもつアメリカ・プリンストン大学のフランク・フォンヒッペル博士に緊急取材。映画をより深く理解するための情報満載でお送りする。