第143回  嵯峨嵐山桜紀行~写真家と巡る大覚寺界隈~

解説:中田 昭(写真家)

今回は、風景・庭園・祭りなど「京文化」をテーマに四季の移ろいを撮影してきた写真家・中田昭さんの案内で嵯峨嵐山界隈の桜の名所をめぐる。
まず最初に訪れるのは、明治時代はじめまで天皇又は皇族の方が門跡をつとめてきた旧嵯峨御所大本山大覚寺。境内にある大沢池は、中国の洞庭湖を模して造られたとされる日本最古の人口の庭池。1キロほどある周囲には春になると数百本の桜が彩り、訪れる人の目を楽しませてくれる。
次に訪れるのは、桜の宮とも称される車折神社。寒緋桜や河津桜など様々な桜がある中で、ひときわ有名なのが日本画家・冨田溪仙が奉納した「溪仙桜」。溪仙が桜を奉納した理由を紐解く。
続いて訪れるのは、昭和の大スター・大河内傳次郎が30年の歳月を費やして造り上げた大河内山荘庭園。広大な回遊式庭園の奥へ進むと展望台に到着する。目の前には、保津川渓谷を挟んで嵐山が迫り、桜に埋もれるように建つ天空の寺・大悲閣千光寺が望める。
プロの写真家ならではの目線を交え、嵯峨嵐山の桜の名所を紹介する。

京都浪漫 悠久の物語
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撮影 中田 昭