第7話~第12話  なつよ、夢の扉を開け

第7話
ある日の朝、柴田家からなつ(粟野咲莉)の姿が見えなくなり、富士子(松嶋菜々子)や剛男(藤木直人)は慌てふためく。その中で泰樹(草刈正雄)だけは、なつが東京を目指して家を出たのだと直感する。そのころなつは、やっとの思いで帯広の町にたどり着く。一文無しのなつは靴磨きの店を広げ、兄の咲太郎や妹の千遥といっしょにいた上野で靴磨きをしていたころのことを思い出す。

第8話
なつ(粟野咲莉)を探して警察を訪れた富士子(松嶋菜々子)や剛男(藤木直人)、泰樹(草刈正雄)たちは、なつが逃げたことを知り、言葉を失う。手がかりを失った柴田一家は、帯広市内で菓子屋・雪月を営むとよ(高畑淳子)や雪之助(安田顕)のもとを訪ねる。そこで剛男は、浅草の孤児院でなつと初めて出会ったときのことを、一同を前に語りだす。

第9話
家を飛び出し帯広までやってきたなつ(粟野咲莉)は、川のほとりで魚釣りをする天陽(荒井雄斗)を見つける。ひとりで来ていたなつを天陽は心配し声をかける。なつは家族を待っていると強がるが、やがて天陽も家路に着き、ひとり河原に残されてしまう。なつは父の形見の手紙を取り出し、読む。涙があふれだすなつ。すると...

第10話
泰樹(草刈正雄)はなつ(粟野咲莉)をある場所に連れていく。そこでなつは、十勝に入植して以来、泰樹が抱き続けてきたバター作りの夢を知ることになる。翌日、泰樹はなつや剛男(藤木直人)の前で、バターを作ることを宣言。なつは泰樹の夢でもあるバターを楽しみにするが、富士子(松嶋菜々子)や夕見子(荒川梨杏)はあまりいい顔をしない。しかし...

第11話
なつ(粟野咲莉)が通う小学校で漫画映画の上映が行われることに。スクリーンに映し出されるアメリカのカラーアニメーション映画にひきこまれ、上映が終わってもなかなか立ち上がれないなつ。上映後、同級生で絵が上手な天陽(荒井雄斗)に興奮気味に感想を伝えると、家に絵具があるから今度遊びに来ないかと誘われる。

第12話
離農寸前の天陽(荒井雄斗)たち一家を助けてほしいと泰樹(草刈正雄)に願い出たなつ(粟野咲莉)。なつの思いを感じた泰樹は天陽の畑を見に行くと言う。なつととにも畑を訪れた泰樹は、いくら耕しても作物は育たない土地だと言うが...。それから9年。かつての荒地は一面の美しい畑に生まれ変わっていた。その畑に馬に乗って駆けて来るのは、18歳になったなつ(広瀬すず)であった。