5月6日~5月10日

5月6日(月)
「緊急報告!尖閣諸島は今 東海大山田教授海洋調査と中国海警の動き」

ゲスト:山田 吉彦(東海大学海洋学部教授)、小原 凡司(笹川平和財団 上席フェロー / 元在中国防衛駐在官)

尖閣諸島と周辺海域の環境調査を、沖縄県石垣市が東海大学海洋学部の山田吉彦教授の協力を得る形で実施した。同市による調査は去年1月に続いて3回目。今回初めて、防衛大臣経験者で自民党衆議院議員の稲田朋美氏を含む「尖閣諸島の調査・開発を進める会」の国会議員が同行。
調査はドローンでの上空からの撮影などで「島で自然繁殖したヤギの食害調査」などが目的だった。これに対し中国政府は「調査は挑発行為だ」と抗議。さらに調査中、中国海警局の船が調査船に1キロまで接近し、海上保安庁の巡視艇が間に割って入り阻止するなど緊迫する状況もあったという。今回の結果を踏まえて、石垣市や「調査・開発を進める会」の国会議員らは、島全体の環境保全のため、国による上陸調査を求める予定だという。
ゲストは、調査から帰還した東海大学海洋学部の山田吉彦教授と元在中国防衛駐在官で中国の政治軍事に詳しい小原凡司氏。尖閣諸島をめぐる現状分析と今後どうあるべきかを考える。


5月7日(火)
「プーチン5期目就任式 世襲エリート後継争い!」

ゲスト:名越 健郎(拓殖大学客員教授)、長谷川 雄之(防衛省防衛研究所研究員)

ロシアでは5月7日に、プーチン氏の通算5期目となる大統領就任式が行われる。4年前の憲法改正で2期12年、83歳まで大統領を続投することが可能になり、「終身大統領」の地位を手に入れたプーチン氏。就任式では何を語るのか?
プーチン氏はウクライナ戦争を継続するため、自分に忠実な人々で周囲を固めている。こうした中、ショイグ国防相の右腕のイワノフ国防次官が就任式目前に収賄容疑で逮捕された。プーチン新体制に与える影響は?また、政権エリートの世襲が進む中でプーチン氏の後継はどうなるのか?
ゲストは、元時事通信社モスクワ支局長で拓殖大学客員教授の名越健郎氏。ロシアの政治・外交に詳しい防衛省防衛研究所の長谷川雄之氏。「強いロシア」の再興を掲げるプーチン体制の行く末とウクライナの最新戦況を徹底分析する。


5月8日(水)
「『円安』がもたらす国民生活への影響と必要な対策とは」

ゲスト:越智 隆雄(自民党衆議院議員)、エミン・ユルマズ(エコノミスト)

ゴールデンウィークの最中に円相場が乱高下、一時は1ドル160円台と34年ぶりの円安水準を記録した。ところがその後、154円台まで一気に円高に振れ、さらに、アメリカの中央銀行にあたるFRBが現在の政策金利を、6会合連続で据え置くと発表した直後にも一気に4円以上もの円高に転じた。
数日で8円以上も円高が進む激しい値動き、市場では為替介入に踏み切ったとの観測が出ているが、政府・日銀は未だ沈黙を貫く状態。結果として、加速していた円高を止める一定の効果があったが、根本的な理由である日米の金利差は開いたまま、このままでは再び160円台に突入する可能性は残っている。
ゲストは、自民党の政策通として知られる越智隆雄衆議院議員とエコノミストのエミン・ユルマズ氏。輸出業やインバウンド景気にはメリットがある円安だが、食品やエネルギーを輸入に頼る日本にとって、現状はデメリットが大きく、賃金上昇にも水をさす結果に...!?「悪い円安」はいつまで続き、抜け出せるのか議論。


5月9日(木)
「『政治とカネ』与党協議大詰め 自公歩み寄りは?」

ゲスト:伊藤 惇夫(政治アナリスト)、岩井 奉信(日本大学名誉教授)

自民、公明両党による政治資金規正法改正に関する実務者協議が大詰めを迎えている。これまでに議員本人に収支報告書の「確認書」の作成を義務づけるなど、いわゆる「連座制」の導入では合意しているが、自公の意見の隔たりは多い。
政策活動費の使途公開を巡っては、自民が項目ごとに金額を公表する案を検討する一方、公明は使途の明細書を作成し提出すべきだと指摘。また、パーティー券購入者の公開基準額引き下げについても、当初から難色を示す自民に対し、公明は「5万円超」を主張している。週内に与党案の合意を目指すが果たして...。
ゲストは、かつて自民党内で「政治改革大綱」のとりまとめにも加わった政治アナリスト・伊藤惇夫氏と、政治資金問題について研究する日本大学名誉教授・岩井奉信氏。自公は国民に納得のいく改革案を示せるか?


5月10日(金)
「ガザ・イラン・イスラエル 緊迫する中東情勢と日本外交」

ゲスト:齊藤 貢(元 駐イラン大使)

イスラエルとハマスの戦闘が続くガザ。去年10月の戦闘開始以来、ガザの死者は3万4千人超。3月末には、戦闘休止と人質解放に向けた間接交渉が再開され、停戦合への期待が高まったが、イスラエルを訪問した米ブリンケン国務長官に対し、ネタニヤフ首相は「戦闘終結を含む合意は受け入れない」と発言、交渉は暗礁に乗り上げそうだ。
一方、4月には、イスラエルがシリアにあるイラン大使館を攻撃したことから、イランは報復として史上初となるイスラエルへの直接攻撃に打って出た。今後、イランとイスラエルとの衝突が続けば、中東全域を巻き込んだ第5次中東戦争に発展する可能性も捨てきれない。
今、中東で何が起きているのか?日本の外交が果たすべき役割とは?