1月27日~1月31日
1月27日(月)
「就任1週間で見えてきた!? 第2次トランプ政権の狙いと衝撃」
ゲスト:石井 正文(学習院大学特別客員教授 / 元駐インドネシア・ベルギー大使)、鈴木 一人(東京大学公共政策大学院教授 / 地経学研究所長)
トランプ氏が再び大統領に就任してから1週間。就任演説では、自身の再任で「アメリカの黄金時代の到来」を宣言。また、グリーンランドなどへの「領土拡大」に触れた。さらに「不法移民の国外追放」や「出生地主義」制度の見直し、性別の多様性の否定などバイデン政権の政策を覆す大統領令に署名。さらに、WHOやパリ協定からの脱退などを表明したことは国際的に大きな影響を及ぼすとみられる。またウクライナ情勢については、「24時間で終わらせる」と豪語していたが、「6カ月かそれ以内」と期間を延長。ロシアの対応次第では「追加制裁を科す」とほのめかした。一方、ガザ停戦に関しては、先に発効した3段階停戦合意については、「守られないだろう」「我々の戦争ではない」として、暗にネタニヤフ首相の強硬姿勢を容認する態度も示した。しかし「平和の使者であり団結を促す人物でありたい」とも述べ関与を示唆した。さらに、来月1日からカナダ・メキシコへ25%関税を課すことを検討。中国に対しては「10%の追加関税」を表明し、対中強硬姿勢を示した。
ゲストは、ヨーロッパや中東など広く国際安全保障分野での研究を続けてきた東京大学公共政策大学院教授の鈴木一人氏と、元駐ベルギー・インドネシア大使、在英米公使など豊富な外交官経験と知見を持つ学習院大学特別客員教授の石井正文氏。就任1週間で明らかになりつつある第2次トランプ政権の政策とこれからの行方を徹底分析する。
1月28日(火)
「対中強硬トランプ戦略 関税&台湾有事の行方は?」
ゲスト:小原 凡司(笹川平和財団 上席フェロー)、小谷 哲男(明海大学教授)
トランプ大統領は、対中強硬派を新政権の重要ポストに多数起用し、中国からの輸入製品に追加関税を課す方針を打ち出すなど中国に強い態度で臨む。一方、訪中を視野に習近平国家主席との「トップ外交」にも意欲を示すトランプ氏。2期目の対中戦略の狙いと思惑は? 中国は台湾周辺で軍事演習を繰り返しており、米国は中国が2027年までに台湾侵攻の準備を整えるとみている。中国はトランプ政権にどう備えるのか?
ゲストは、笹川平和財団上席フェローの小原凡司氏と明海大学教授の小谷哲男氏。米中の政治・安全保障に詳しいゲストが、「トランプ×習近平」攻防の行方を読み解く。
1月29日(水)
「トランプ氏ロシアに制裁圧力 ウクライナ停戦の行方は?」
ゲスト:平野 高志(国営通信ウクルインフォルム編集者)、小泉 悠(東京大学先端科学技術研究センター准教授)
今月20日に返り咲いたトランプ米大統領。ロシアに対しては「制裁を課す」などと発言して停戦を迫る一方で、ウクライナ側には具体的なメッセージを発していない。ゼレンスキー大統領は「和平協議の枠組みからウクライナを除外することは不可能だ」と述べ、米露間で停戦への道筋が描かれないよう牽制した。停戦に向け、進展はあるのか?プーチン大統領は24日、トランプ氏の就任後、初めて対米関係に言及。2020年の米大統領選でトランプ氏が「勝利を盗まれていなければ、ウクライナ危機は起きなかっただろう」と述べ、対話への意欲を改めて示した。一方で、ウクライナ側との停戦交渉は現時点で難しいと主張。トランプ氏のロシアへの圧力強化が進む中、プーチン氏は今後どう動くのか?
ゲストは、ウクライナ国営通信「ウクルインフォルム」の日本語版編集者として、現地キーウから日々情報を発信している平野高志氏が、スタジオ生出演。ロシアの軍事・安保政策が専門の東京大学先端科学技術研究センター准教授の小泉悠氏と、ウクライナ停戦に向けた今後を議論する。
1月30日(木)
「立憲・野田代表に聞く! 裏金・不信任・W選挙」
ゲスト:野田 佳彦(立憲民主党代表)、山田 惠資(時事通信社解説委員)
物価高が続き、国民生活が一層厳しさを増す中、石破首相が施政方針演説で強調したのは「楽しい日本」という言葉。しかし、この発言を「上滑りしている」と批判したのが、立憲民主党の野田代表。代表質問では、苦しむ家計への支援策としてガソリン税の上乗せ税率の廃止などを提案。さらに、裏金問題の真相解明のため、予算案審議の前に旧安倍派の会計責任者の参考人招致を要求し真向から対決姿勢を示した。国会論戦が本格化する中、焦点は企業・団体献金の禁止。与野党は3月末までに結論を出すことで合意しているが、与党が進める透明化と野党が求める禁止の間で水面下の駆け引きが続く。もし協議が決裂すれば、内閣不信任決議案の提出も視野に入る。次の焦点は夏の参院選。支持率が伸び悩む立憲民主党は、どのような戦略で与党に戦いを挑むのか。また、石破首相が衆参ダブル選挙に踏み切る可能性はあるのか。
ゲストは、立憲民主党の野田佳彦代表と、政治情勢に詳しい時事通信社解説委員・山田惠資氏。野党第一党としてどのような戦略を描いているのか野田代表に伺う!
1月31日(金)「鈴木哲夫の永田町ショータイム」
「不寛容な時代?「風刺」で政治に物申す!」
ゲスト:細川 隆三(政治ジャーナリスト)
VTR出演:福本 ヒデ(コント集団「ザ・ニュースペーパー」)
今回は「政治風刺」を考える。言論が抑圧された社会が生み出した「風刺」。政治や社会を笑いに変える「風刺」は時の権力者や社会を監視するという大きな役割を果たしてきた。米国では大手メディアが、トランプ大統領とIT企業のトップらを揶揄した風刺漫画の掲載を却下。漫画家は「報道の自由にとって危険なことだ」と苦言を呈して辞職。忖度と不寛容で「風刺」が難しい時代になったのか?
出演は、鈴木哲夫、中江有里、プチ鹿島と政治ジャーナリストの細川隆三氏。さらに、コント集団「ザ・ニュースペーパー」で石破首相を演じる福本ヒデ氏がVTR出演。