#7 死との約束 APPOINTMENT WITH DEATH(前編)
1937年シリア。遺跡発掘を行っている"ボイントン卿"のもとへ、彼の後妻である"ボイントン夫人"が子供達を連れてやって来る。夫からは愛されているが他者に対して横柄な振舞いをみせる彼女は、自身の子でさえ奴隷の様に扱い、強い怨みを買っていた。ホテルには、ボイントン卿の前妻との息子である"レナード"も、発掘現場の手伝いを兼ねて合流していた。遺跡見学に訪れていたポワロは、勢ぞろいのボイントン家と精神分析医の"テオドール・ジェラール"、 尼僧の"アニエシュカ"や旅行作家の"セリア・ウェストホルム卿夫人"と、多彩な顔ぶれと行動を共にすることになる。発掘現場に辿り着いた皆を分け隔てなく歓待するボイントン卿。ところが程なくして、愛する妻が強烈な日差しの中、殺されているのを発見してしまう・・・。犯行時刻のアリバイを裏づける完璧な証人であるポワロは、事態の発生を予期していたかの様に動く、旧知の"カーバリ大佐"と調査を開始する。