#2 複数の時計 THE CLOCKS(後編)
内部スパイを追ったことで亡くなった恋人"フィオナ"の残したメモから"ウィルブラハム・クレセント通り"に盗まれた資料があると考える"コリン・レース大尉"は、海軍と警察の協力のもとポワロと捜査を進める。近所に聞き込みをして周るが住人たちはみな殻に閉じこもり、憎み合っている様にみえた。そして、殺害現場に残されていた4つの置き時計のうち"ローズマリー"と刻まれた時計だけが紛失していることに気付く。生きる理由を探してもがくネコ女、自分の世界に住む盲目の女性、陰にこもって気味が悪い兄妹、カナダの親族から多額の遺産を受け取った夫婦、そして定期的に大陸を渡り兵器を売っている男・・・。そんな近隣住人たちと事件関係者が審問のため裁判所に集うなか、死体の第一発見者である"シーラ・ウェブ"宛には「4:13を忘れるな」と書かれた謎の手紙が届いていた。自分から殺されに来た様にしか思えない身元不明の男性被害者と、事件に巻き込まれ目の前で起きた出来事を話す関係者たち。しかし、シーラと同じ派遣会社に勤める"ノラ・ブレント"だけが、審問の中で事実を話してない人間がいることを必死に伝えようとしていた。