#8(終) オリエント急行の殺人 MURDER ON THE ORIENT EXPRESS(後編)
あらゆる国や階層の人々が寝食を共にするオリエント急行。大金を運びながら"償い"という言葉を口にし、後ろ暗い過去をもつアメリカの実業家であるラチェットが刺殺体として発見される。その刺し傷は12か所・・・。雪が線路を塞いだことで、ヨーロッパの外れであるユーゴスラビアで身動きが取れなくなった乗客たち。面倒を起こしたくない車掌長のブークは、粗野な地元警察は当てにならないとポワロに事件の解決を依頼する。ラチェットの部屋に残されていた紙の燃えカスを復元することで"デイジー・アームストロング"という少女の名前を導き出したポワロは、殺されたアメリカの実業家の正体が悪名高い殺人犯"ランフランコ・カセッティ"であると唱える。カセッティによって孤独と恐怖の中で殺された幼いデイジー。赤い"キモノ"を羽織った謎の人物が容疑者として浮上するなか、今回の事件を報復殺人だと考えるポワロ。乗客たちに"アームストロング家"との接点を訊いて周ることで殺人犯の正体を突き止めるが・・・法による正義を重んじるポワロは辛い決断を下すことになる。