#9  カーテン 〜ポワロ最後の事件〜 CURTAIN:POIROT'S LAST CASE(前編)

ラトレル夫妻の経営するホテルを訪れるヘイスティングス大尉。そこには痩せ衰えた姿の親友ポワロが居た。殺人事件の現場だった"スタイルズ荘"で再び殺人が起きると予言するポワロだったが、標的も不明で誰が殺人者かも分からないと言う。ヘイスティングスは身体が言うことを聞かないポワロの目となり耳となり、殺人鬼を捕らえるための共同作業を提案される。ホテルには大尉の娘であるジュディスをはじめ、様々な人間が集まっていた。研究に取り憑かれたフランクリン博士と病弱な妻バーバラ。そのバーバラの世話に振り回されるクレイブンと、ポワロに綺麗なピアノの音色を聴かせる有能なエリザベス・コール。高圧的な母親に育てられたノートンは優しいが陰口が多く、暴力と血が苦手だった。誰かに感化されたのか「無益な命は消すべき」という"有害な思想"をもつジュディスを心配する大尉...そして、娘に付き纏う薬物中毒のアラートン少佐に殺意を抱く...。