第12話  実現

三枝家で女中として働くことになったはなは、猛に好意を寄せるようになった。そんなはなの気持ちを知ったひかるは、嫉妬から猛に理由もなくあたり散らしたりする。ひかるが猛を慕い親しくふるまう様子を、絹は快く思っていなかった。さて、水利の悪い白部村の人々にとって、用水路の整備は長年の夢だった。伝右衛門の奔走により、やっと工事が実現することになったが、用水路の引き方について、猛が土木技師もうならせるほどの意見を披露する。高校の入学式の夜、泥酔した文彦が女給の尚子をひきつれて帰宅してきた。その無様な姿に、伝右衛門は激怒。