第19話  純愛

伝右衛門や仲間の励ましによって、猛は頭領としての仕事を続けることにした。その夜、はながこっそり猛の部屋に忍びこんできた。猛への愛を打ち明け、身を投げ出すが、ひかるへの純愛を貫こうとしている猛は、きっぱりとはねのけた。傷つくはな。猛も心の中でははなに対してすまない気持ちでいっぱいだった。ところが翌日、はなが猛の部屋へ行くのを見ていた文彦が、そのことをいみありげにひかるに耳打ちした。ショックを受けたひかるは、はなと猛それぞれに昨夜のことを問いただした。はなは素直に事実を打ち明けるが、猛はしらばっくれた。怒ったひかるは信治とピクニックへいくことを承知する。