第21話  躍動

猛は三枝家を出て、番小屋で生活するようになった。ひかるは両親から禁じられていたが、こっそり猛を訪ねていく。絹はそんな娘の行動を知り、顔をくもらせた。今はひかるにとって一番大切な時期だから、自分を大切にし、つつしみ深い行動をとるよう、折を見ていいきかせる。が、ひかるの若い心の躍動はおさまりそうにもなかった。猛に番小屋を出て、三枝家に戻ってくるよう強くすすめるのだった。猛はきっぱり断った。ひかるはその猛の態度が許せなかった。翌朝、番小屋へ押しかけ猛とはなの様子を探るといって、棚のうしろに身を隠した。そこへ足音が・・・。