第6話  典膳(てんぜん)選び

ある日の夜、姚子衿は夜食を持って行雲草舎(こううんそうしゃ)を訪れていた。返事がないため中へ入ってみると誰もいない。姚子衿が机に置かれた書を読んでいると、朱瞻基が戻って来る。一方、空席のままだった典膳選びの日。皇太子妃が開く花の鑑賞会を兼ねた宴で、その選抜が行われることになった。本来、お題は自由のはずだったが、急遽、皇太子妃が決めることになる。荘妃(そうひ)・韓(かん)氏たちも集まり、皇太子妃がお題を出そうとすると、朱高熾の寵愛する側妃(そくひ)・郭(かく)氏が現れる。