第41話 窮地
文学に行き詰まっていた文彦は、多額の借金をかかえ、取り立て屋に追いつめられていた。ところが、その窮地を何者かが救ってくれた。文彦は不信に思うが、その男こそ死んだと思われていた猛だった。猛はサイパンから九死に一生を得て復員し、今は闇市をとりしきったりして大金をつかんでいた。ひかるのことを忘れようと過ごしてきた猛だったが、文彦にであったことで、再び白部村での思い出が心に蘇ってきた。その頃、勇作は、三枝の屋敷を壊して、一大遊興センターを作ろうと企んでいた。絹に遠回しに立ち退きを要求する。ひかるは反対するが、逆に秀子に嫌味をいわれる。