第30話  中秋(ちゅうしゅう)の夜

皇宮では中秋(ちゅうしゅう)の日を迎えようとしていた。中秋には妃嬪(ひひん)たちが月餅(げっぺい)を作って皇帝に届けるのがしきたりだったが、姚子衿は月餅を作らなかった。しかし、中秋の宴(うたげ)で、ある料理を出そうと考え、桂花(けいか)酒を池の中に入れて冷やすのだが、そこへ昭儀(しょうぎ)・呉妙賢(ごみょうけん)がやって来る。一方、宣徳(せんとく)帝・朱瞻基は自分の思いどおりにならない姚子衿にどう接すればよいか苦悩していた。郭貴妃をかくまったこともあり姚子衿を冷遇するのだが、常に姚子衿のことが頭から離れない。