8月11日~8月15日

8月11日(月)
「戦後80年"新しい戦前"にしないため未来に語り継ぐこととは...」

ゲスト:古川 隆久(日本大学文理学部教授)、古谷 経衡(作家 / 時事問題評論家)

今年は戦後80年。日本をとりまく安全保障環境は、もはや「戦争は過去の事」とは言えないような状況に...。日本も防衛費を大幅に増額。やむなく「戦争ができる国」へと進みつつあるのだろうか?先の参議院選挙では排外的な主張の新興政党が躍進した。「右傾化」「軍拡」「排外主義の台頭」など、かつての戦前の状況に酷似しているとの指摘がある。戦争体験者が減少する中、その記憶を次世代へ語り継ぐことも大切な課題。「新しい戦前」へとむかわないために、我々は何を成すべきか?
ゲストは、日本近現代史、特に戦前の軍部と政治や戦後の動向などを研究する歴史学者の古川隆久と、ネット社会の若者の動向に詳しく、先の戦争の戦跡を訪ね戦時中の史実を発掘する気鋭の作家、古谷経衡氏。日本を「新しい戦前」にしないために、未来について考える。


8月12日(火)
「戦後80年とウクライナ戦争 米露首脳会談の思惑は?」

ゲスト:名越 健郎(拓殖大学客員教授)、鶴岡 路人(慶應義塾大学教授)

ウクライナ停戦に向け米露首脳会談へ意欲を示すトランプ大統領。一方、緊張緩和を口にしながら戦闘を激化させ、占領地拡大の野望を捨てないプーチン大統領。米国とロシアの両首脳は、どんな思惑で首脳会談に臨むのか?戦後80年を経て、ロシアによるウクライナ侵攻が世界秩序を揺るがし続ける。「核の脅し」を繰り返すプーチン氏に、同盟軽視のトランプ氏。この状況下、欧州では軍備増強やイギリス・フランス・ドイツが連携し核抑止力を強化する動きが加速。欧州緊迫の背景とは?
ゲストは「独裁者プーチン」の著者で拓殖大学客員教授の名越健郎氏。欧州の安全保障政策に詳しい慶應義塾大学教授の鶴岡路人氏。ウクライナ最新情勢や米露首脳会談をめぐる舞台裏を分析する。


8月13日(水)
「93歳で毎日ハツラツ!喜劇俳優・大村崑さんの健康習慣」

ゲスト:大村 崑(喜劇俳優)

93歳の喜劇俳優・大村崑さんが生出演。「90代は楽しく、今が最高に幸せ!」と、いまだ現役で活躍し続けている大村さん。86歳でトレーニングジムに通い始め、筋トレにハマったことが大きな転機になったという。自宅で出来る簡単運動や、日々の生活で心がけている「かきくけこ」「5つの"な"」について聞く。あさって15日は終戦記念日で、今年は「戦後80年」。大村崑さんは幼少期に戦争を体験。生まれ育った兵庫・神戸の町は大空襲に見舞われたという。戦時下の様子をふりかえり、平和への思いを語る。
ゲストは、現役最高齢の喜劇俳優・大村崑さん。93歳にして毎日をハツラツに過ごすための秘訣や健康習慣とは?


8月14日(木)
「少数与党の試練 問われる"結党70年自民党型政治" 」

ゲスト:御厨 貴(東京大学名誉教授)※リモート出演、井上 寿一(学習院大学教授)

今年11月に結党70年を迎える自民党。55年体制のもと一党優位といわれた政権基盤が、いま揺らいでいる。石破政権は選挙で敗北し、衆参両院で少数与党に転落。支持率は低迷し、党内からも退陣を求める声が上がる。自民党の歴史を振り返れば、幾度となく窮地を経験し、党の顔を変えて乗り越えてきた。しかし今回は、政治とカネの問題や派閥解消による組織力低下が尾を引き、ジリ貧状態に。長く権力を誇示してきた"自民党型政治"も変革を迫られている。自民党は体制を守り抜くのか、それとも改革に踏み出すのか。
ゲストは東京大学名誉教授・御厨貴氏と、学習院大学教授・井上寿一氏。歴史の教訓を手がかりに、自民党の行方と日本政治の未来を展望する。


8月15日(金)
「日本の財政は有事に耐えられるのか」

ゲスト:小黒 一正(法政大学経済学部教授)加藤 創太(東京財団主幹)
VTR出演:猪瀬 直樹(作家 / 参議院議員)

太平洋戦争の終結から80年。敗北の原因は、日米の国力の差を無視した結果だった。戦争の直前には、各省庁や民間の若手からなる総力戦研究所が設立され、緻密なシミュレーションから日本の敗北を予測したが、当時の内閣はこの「結果」を受け入れなかった。この事実から何を学ぶべきか、作家の猪瀬直樹氏に聞いた。当時と状況は異なるが、現在の日本も財政健全化を先送りし、危機的な状況となっている。紛争や災害など「有事」が想定される中、万一の場合、日本の財政は耐えることができるのか。財政危機が生じた際に、政府・日銀がとるべき対応「財政危機時の緊急対応プラン」がこのほど、民間の研究者たちの手によってまとめられた。その衝撃的な内容とは?財政危機を招かないためにするべきことは?
法政大学経済学部教授の小黒一正氏と東京財団研究主幹の加藤創太氏、このシミュレーションに携わったお二人を迎え、「有事」と「財政」について考える。