8月18日~8月22日
8月18日(月)
「遠藤正雄アフガニスタン再訪取材報告 タリバン復権4年の"光と影"」
ゲスト:遠藤 正雄(ジャーナリスト / 報道カメラマン)、宮田 律(現代イスラム研究センター理事長)
2021年8月15日、イスラム主義勢力タリバンが政権に復権して4年のアフガニスタン。3年前現地を取材したジャーナリスト遠藤正雄さんが現地を再訪。当時の政変による混乱や麻薬蔓延の実態、女性の教育権などの人権問題はどうなったのか? 経済発展や麻薬対策などの"光"の部分。一方、進む貧困と格差拡大。いまだに残る女性の教育問題など、"影"の部分も...。人権問題などで欧米が距離を置く一方、タリバン政権を世界で初めて正式承認し接近を図るロシア、さらに中国の動きも!中村哲医師の活動などで好印象を持たれている日本は、アフガンに対し今後どう関わっていくのか?
ゲストは、先月3年ぶりのアフガン取材から帰国したジャーナリストの遠藤正雄氏と、長年にわたりイスラム社会の実相を研究してきた宮田律氏。タリバン政権下のアフガンの"光と影"を現地取材報告!
8月19日(火)
「米露首脳会談後の展開は? トランプ苦慮の陰謀論とは?」
ゲスト:小西 克哉(国際ジャーナリスト)、小谷 哲男(明海大学教授)
トランプ大統領は米露首脳会談で、ウクライナ停戦交渉の突破口を開くことを狙ったが、成果は示せず得意のディール外交の限界を露呈した。領土問題などで「ロシア寄り」といわれる和平案に、ゼレンスキー大統領の対応は?米露首脳の動きから今後の展開はどうなる?一方、米国で連日話題のスキャンダル「エプスタイン事件」がトランプ氏を追い詰めている。富豪エプスタイン氏の性犯罪に関し、トランプ支持層MAGA派は大物政治家の「顧客リスト」が存在すると指摘し、口封じで殺害されたと陰謀論を展開。トランプ氏はこれを否定し猛反発。騒動の真相は?MAGA派離反でトランプ氏は窮地に?
ゲストは、国際ジャーナリストの小西克哉氏と、明海大学教授の小谷哲男氏。米国政治やトランプ政権の内情に詳しい2人に、米露首脳会談後のウクライナ停戦への動きと、トランプ氏を巡る新たな陰謀論について聞く。
8月20日(水)
「戦後80年で日中関係暗雲?習政権 反日感情あおるワケ」
ゲスト:近藤 大介(講談社「現代ビジネス」編集次長)、高口 康太(ジャーナリスト)
終戦から80年。中国政府は日本との戦争に勝利した「抗日勝利80年」の今年、愛国心に訴える宣伝活動を強化している。先月、日中戦争中の出来事を描いた映画が公開され、大ヒット。日本への憎悪をあおりかねないとして、反日感情の高まりが懸念されている。習近平政権の思惑や、今後の日中関係への影響は?一方、習国家主席自身の健康不安説や長期化する経済の低迷などで、「一強体制」の弊害が顕在化しつつある。こうした中、今月上旬、習主席をはじめとする最高指導部メンバーや引退した長老らによる「北戴河会議」が開催されたとみられている。非公式とされる重要会議で何が話し合われたのか?
ゲストは、中国共産党の内情に精通する講談社「現代ビジネス」編集次長・近藤大介氏と、2度の中国留学の経験があり、中国の経済・社会などを取材するジャーナリストの高口康太氏。日中関係と習近平政権の今後に迫る。
8月21日(木)
「今年のコメ価格はどうなる?『減反』から『増産』へ転換できるのか」
ゲスト:小田 嶋契(秋田県立大学客員研究員)、西川 邦夫(茨城大学学術研究院教授)
政府は今年のコメ収穫量について56万トンの増産を見込んでいる。しかし、酷暑と水不足がコメに与える影響は少なくない...。こうした中、コメの産地では生産者に前金として支払う概算金が軒並み高騰。昨年に比べて5割以上の額が提示されているという。こうした動きは新米価格にどれほど影響を及ぼすのか?石破首相はコメ政策を転換し「増産に踏み切る」と表明。これによって輸出を拡大し、コメ農家の稼ぐ力を強化。さらに、国内でのコメの安定供給につなげることとしている。しかし、この方針転換は現場の農家にどう受け止められているのか?
ゲストは、元JA組合長で農家を続けながら秋田県立大学の農業を研究している小田嶋契氏と、茨城大学教授で農業政策などが専門の西川邦夫氏。最新のコメ価格の情報を交えながら、この秋の新米価格と日本のコメ農政を考える。
8月22日(金)
「戦後80年 何が日本の戦争を終わらせたのか?」
ゲスト:千々和 泰明(国際政治学者 / 防衛省防衛研究所国際紛争史研究室長)
第2次大戦の終結から80年。人類は今もロシアによるウクライナ侵攻やイスラエルによるガザ攻撃など、争いを克服できずにいる。このように、いったん始まった戦争は簡単には終わらない現実がある。80年前、日本が降伏を決めた理由は「核要因説」と「ソ連要因説」に大別されるというが、第2次大戦はいかにして終結したのだろうか?
今回は、国際政治学者で防衛省防衛研究所国際紛争史研究室長の千々和泰明さんをお招きして、「戦争終結論」を考える。