#4 第二部 京都雫石恋唄(後編)
新選組は血の掟にしばられた集団だった。小さな失敗にも粛清が行われ、貫一郎は仲間を斬首する嫌な役割も引き受けた。家族を養う道を与えてくれた新選組に従うのが、彼の「義」だった。貫一郎の家族愛を理解する近藤らは、離縁すれば家族は汚名から逃れられる、と再婚を勧めるが、貫一郎の故郷と家族への思いは変わらなかった。慶応2年(1866)、薩長同盟が成立。新選組は立役者の坂本龍馬を寺田屋で襲撃するが、龍馬は逃走する。
新選組は血の掟にしばられた集団だった。小さな失敗にも粛清が行われ、貫一郎は仲間を斬首する嫌な役割も引き受けた。家族を養う道を与えてくれた新選組に従うのが、彼の「義」だった。貫一郎の家族愛を理解する近藤らは、離縁すれば家族は汚名から逃れられる、と再婚を勧めるが、貫一郎の故郷と家族への思いは変わらなかった。慶応2年(1866)、薩長同盟が成立。新選組は立役者の坂本龍馬を寺田屋で襲撃するが、龍馬は逃走する。