9月29日~10月3日

9月29日(月)
「炎上する世界〜平和と民主主義は次世代まで生き残れるか?」

ゲスト:藤原 帰一(順天堂大学特任教授 / 東京大学名誉教授)

岩田キャスターが本番組で司会を務める最終週!
この間、世界は激動した。コロナ禍、ミャンマークーデター、米軍アフガン撤退、ロシアのウクライナ侵攻、イスラエル・ガザ戦争、そして2度のトランプ政権。戦争と権威主義が台頭し、民主主義の行方が問われ続けた時代だった。報道記者岩田の"原体験"は、マニラ駐在当時、フィリピンを訪れた慰霊団取材に同行した現地スタッフからの「日本人同様フィリピン人もこの地で何十万人も戦争で亡くなっている。このことを是非伝えて欲しい」という言葉だった。民主主義と平和が崩壊の危機にある"世界の炎上"の中で、過去の過ちを繰り返さないため如何に教訓化するのか。そのために我々がなすべき事とは何かが問われている。
番組では、現代アメリカ政治の専門家であると同時に学生時代のフィリピン留学で、岩田キャスターと同様の"原点"となるべき体験をした国際政治学者の藤原帰一さんをゲストに、岩田キャスターと共に「炎上する世界」を徹底分析する。


9月30日(火)
「混迷ウクライナ戦争 国際秩序崩壊で日本の外交力は?」

ゲスト:吉田 朋之(日本国際問題研究所所長)、鶴岡 路人(慶応義塾大学教授)

岩田キャスターの番組最終週・火曜日のテーマは、混迷のウクライナ戦争と日本外交。ロシアの侵攻から3年7カ月が経過した今も、停戦や和平への出口は見えてこない。世界はトランプ・プーチン両大統領の言動に翻弄され、国際秩序は大きく揺らいでいる。トランプ氏は、「欧州の財政支援があればウクライナはロシアに占領された全領土を奪還できる」と主張。これまで"ロシア寄り"とみられてきた姿勢が変化した背景は?ロシア軍の無人機による領空侵犯にさらされる欧州は、米国をどうつなぎ留め「戦略的自立」への道を目指すのか?
ゲストは、元外交官で日本国際問題研究所所長の吉田朋之氏、欧州の政治・安保政策に詳しい慶應義塾大学教授の鶴岡路人氏。日本は米露や欧州とどう向き合うべきか、国益にかなう関係とは?徹底議論する。


10月1日(水)
「習近平政権後を大胆予測!減速続く中国経済の針路は?」

ゲスト:柯隆(東京財団主席研究員)、近藤 大介(講談社「現代ビジネス」編集次長)

岩田キャスターの番組最終週・水曜日のテーマは、景気減速が続く中国経済。長期化する不動産不況、高止まりする若年失業率など、経済の足かせとなる多くの課題を抱えた習近平政権。今月20日に開催される重要会議「4中全会」では、来年から5年間の経済目標について議論する見通しだが、道筋を示せるのか?一方で、習主席をめぐっては自身の健康不安説がくすぶり続ける。「4中全会」で進退に言及するとの指摘も...。もし仮に「習近平一強体制」が終わりを迎えた場合、中国経済はどこへ向かうのか?民主化や市場開放に舵を切る可能性は?長年、中国の動向を見続けてきた専門家が大胆予測!
ゲストは、中国経済が専門の東京財団主席研究員・柯隆氏と、中国共産党の内情に精通する講談社「現代ビジネス」編集次長・近藤大介氏。日本では自民党総裁選の論戦が本格化しているが、習政権はどう見ているのか?日中関係の今後についても議論する。


10月2日(木)
「岩田キャスター最終回!総裁選と日本政治の未来を語る」

ゲスト:御厨 貴(東京大学名誉教授)、岩井 奉信(日本大学名誉教授)

投票日まで2日となった自民党総裁選。候補者は全国を周り「党員票」の獲得に向けて追い込みを図っている。また態度を明らかにしていない国会議員への働きかけを強めている。今回は1993年に起きた政界再編の現場を見続けていた岩田キャスターが、当時の政界の状況を赤裸々に語る。また二大政党制を目指して導入された小選挙区制の功罪や行われた政治改革の現状を分析する。
ゲストは、東京大学名誉教授の御厨貴氏と、日本大学名誉教授の岩井奉信氏。他党化する世界の政界を分析しつつ日本政治の未来を語る。


10月3日(金)
「総裁選終盤情勢 / 滞る再開発 いま駅前で何が起こっているのか?」

ゲスト:鈴木 哲夫(ジャーナリスト)、牧野 知弘(オラガ総研代表 / 不動産事業プロデューサー)

全国の都市で進む駅前の再開発。特に東京を中心とした大都市では、「100年に一度」と言われる大ブームだったが、その動きに陰りが見え始めている。相次ぐ再開発の中止や見直しの裏には、一体何が起きているのか。また、タワーマンションをはじめとする不動産価格の高騰はとどまることを知らず、実際の需要とかけ離れたマネーゲームの材料にされる懸念も。不動産価格の上昇が、富裕層と持たざるもののさらなる格差を招く一因とも指摘されている。さらに、再開発の頓挫によるマンション供給の停滞は、「住宅難民」の増加につながるのか?
再開発で変わりゆく街並みとともに、人々の生活も変化する中、今後の不動産のあり方を、大手デベロッパーと大手コンサル勤務を経て、不動産プロデュースを行う牧野知弘氏とともに考える。