第17話
十二月八日、日本はついに、米英軍と戦闘状態に入った。反戦主義者の景清は憤り、早く戦争を 終わらせなければ、日本は破滅すると苦渋に満ちた表情。一方、鳥彦は勝つための戦争だから仕方がないと、景清とは異なる意見をもっていた。そんな時、鳥彦が特派員として南方へ行くことになった。滞在期間は最低三ヶ月、新年の三日にもう出発だという。景清は断るよう鳥彦に忠告した。が、鳥彦は新聞記者の義務としてどうしても行くと主張。怒った景清はそれなら柳子との婚約は解消だとつっぱねた。柳子は自分はどんな場合でも鳥彦についていくといって、景清を説得する。