#19  "ゆく川の流れは絶えずして" 刑法学の大家前田雅英氏

ゲスト:前田 雅英(東京都立大学名誉教授 <刑事法>)

今回のゲストは、日本の刑事法の第一人者で東京都立大学名誉教授の前田雅英さん。「前田説」と言われる刑法理論の体系は、実務の世界において多大な影響力を持つ。そんな刑事法の大家は、「正義は変わる」という。何より合理性や整合性の求められる法律の世界においても、その法解釈は、時代によって移り変わるのだという。さらに国や地域、民族においても正義の概念は異なるとも。何を罪とするか?どのような裁きを下すのか?常に揺らぎの中にあるという。研究者として大成するきっかけは、若き日の母親の介護。仕事や研究の足かせとなりそうに思うが、むしろその時間があったからこそ、仕事や研究に打ち込むことができた「万事塞翁が馬」と今振り返る。そんな前田氏が、後世に託す言葉とは?