#32 阿呆無用
三年前、阿波の徳島から江戸に出てきたおみつ(小坂知子)は、主水(藤田まこと)が袖の下をせしめたり、おてい(中尾ミエ)のスリの現場をみては金をせびり、主水らを手こずらせていた。実はおみつは、三年前の阿波おどりの日、藍玉作りの親方・伊兵ェ(川合伸旺)のために、抜荷の罪をきせられて死んだ義理の父親・利助(小島三児)と母親の怨みを晴らす仕置の頼み料が欲しかったのだ――。
三年前、阿波の徳島から江戸に出てきたおみつ(小坂知子)は、主水(藤田まこと)が袖の下をせしめたり、おてい(中尾ミエ)のスリの現場をみては金をせびり、主水らを手こずらせていた。実はおみつは、三年前の阿波おどりの日、藍玉作りの親方・伊兵ェ(川合伸旺)のために、抜荷の罪をきせられて死んだ義理の父親・利助(小島三児)と母親の怨みを晴らす仕置の頼み料が欲しかったのだ――。