第25話
母の手紙を読んだ天堂は呆然とした。平沼にかわって詫びる柳子。天堂は、景清に対してとり返しのつかないことをしてしまったと後悔の涙にくれるのだった。その夜おそく、柳子は帰宅した。天堂に会ってきたことを責める津川に、柳子は天堂は密告者でないことを主張した。琴子(早瀬優香子)も柳子の肩をもったので貴久子は逆上。二度と天堂の名を口にしないよう娘たちに命令した。翌日、景清が釈放されて帰ってきた。家族一同喜んだのも束の間、景清は肺炎を併発して危篤状態だった。景清は天堂に会いたがった。未明、天堂が駆けつけ、お互いに詫びた後、景清は静かに息をひきとった。