第33話  

柳子と天堂が会っているのを見た圭吾は逆上して、天堂をしたたか打ちのめした。景清の怒りを受けているつもりで、されるがままの天堂。柳子は一緒に逃げてほしいと天堂にすがりつくが、天堂は軍人としての誇りにこだわって自重した。翌日、天堂は貴久子を訪ね、柳子のことを許してほしいと頭を下げた。が、貴久子は、柳子の幸せを思うのなら母親を見習って身をひけと冷酷な返事。タカが帰京。正一が河に落ちて溺れ死んでしまったのだ。一方、天堂は、柳子をスパイに利用しろという上官の命令を拒んだため、厳寒の満州へ出征することになった。