第54話
柳子と圭吾に人間らしい心など残っていない― 天堂はつくづく思い知らされた。天堂の胸に、久しく忘れていた闘争心が燃え上がった。無法者の暴力と命を賭けて闘おう、それが男の真の誇りなのだと。飛田もとことん朝倉と戦争をするつもりだった。そのために琴子を傷つけたくないので、家に帰るよう飛田は琴子に忠告した。が琴子は嫌がり、それなら朝倉の家と縁を切るとまで言い張った。その言葉どおり、琴子は朝倉の家に行き、朝倉の姓を捨てたいと貴久子に申し出た。貴久子は呆然として声も出なかった。
柳子と圭吾に人間らしい心など残っていない― 天堂はつくづく思い知らされた。天堂の胸に、久しく忘れていた闘争心が燃え上がった。無法者の暴力と命を賭けて闘おう、それが男の真の誇りなのだと。飛田もとことん朝倉と戦争をするつもりだった。そのために琴子を傷つけたくないので、家に帰るよう飛田は琴子に忠告した。が琴子は嫌がり、それなら朝倉の家と縁を切るとまで言い張った。その言葉どおり、琴子は朝倉の家に行き、朝倉の姓を捨てたいと貴久子に申し出た。貴久子は呆然として声も出なかった。