6月1日~6月5日
6月1日(月)
「習近平主席訪朝!? 中朝雪解けで三度目米朝会談はあるのか?」
ゲスト:平井 久志(共同通信客員論説委員 / 元ソウル支局長)、江藤 名保子(学習院大学教授 / 地経学研究所上席研究員 兼 中国グループ長)
中国の習近平主席が訪朝する可能性が浮上している。トランプ、プーチン両大統領と相次いで首脳会談を行った直後のタイミングだ。実現すれば2019年以来7年ぶりになる。果たしてその狙いとは?トランプ氏との密約による米朝対話の仲介?あるいは、韓国からの要請で南北関係の改善か?そして、中ロ朝"3国同盟"の強化か? 実は、中朝間には豆満江河口の共同開発などあまり表に出てこなかった共同計画もあると見られ、ロシアに傾斜し過ぎている北朝鮮を引き戻し、対米戦略の一環として、北朝鮮を影響圏に置くことが主眼となるのだろう。だが、中ロを天秤にかける金氏の思惑が絡みあい、「血を分けた同盟関係」にも激しい駆け引きがあることだろう。
番組では、長らく韓国、中国を拠店に朝鮮半島をウォッチしてきた平井久志さんと現代中国政治が専門の江藤名保子さんをゲストに習首席訪朝と中朝会談の中身を徹底分析する。
6月2日(火)
「イラン経済は崩壊危機か!? 強硬路線貫く限界点とは?」
ゲスト:松本 太(前駐イラク大使 / 一橋大学大学院教授)、坂梨 祥(日本エネルギー経済研究所 中東研究センター長)
米国とイランの戦闘終結に向けた協議で焦点の一つが、イランの高濃縮ウランの扱いだ。交渉担当者が暫定合意したとされる覚書については、双方が修正を要求し締結は見通せていない。強硬路線を貫くイラン側の狙いは? イラン経済が危機的状況に陥っているとの指摘がある。交戦3カ月を超え、ペゼシュキアン大統領は「主戦場は米国との経済戦争だ」と訴えるなど、石油輸出や企業活動への打撃は深刻だ。こうした中で、国民向けにインターネット再開に踏み切った背景とは?結局はイラン経済の限界が国家の行方を決めるのか?
ゲストは、前駐イラク大使で一橋大学大学院教授の松本太氏と日本エネルギー経済研究所・中東研究センター長の坂梨祥氏。覚書合意の最新ニュースと併せ、イランの体制存続を左右する核と経済問題を通して今後の展開を分析する。
6月3日(水)
「プーチン政権に異変!? 経済失速・支持率急落のワケ」
ゲスト:石川 一洋(ジャーナリスト / 元NHKモスクワ支局長)、服部 倫卓(北海道大学スラブ・ユーラシア研究センター教授)※リモート出演
プーチン政権の今後に暗雲が垂れ込めている。ロシア経済は今年1-3月期のGDP(国内総生産)で3年ぶりのマイナス成長に転落。5年目に突入しているウクライナ侵攻が景気減速に大きく影響したとされる。こうした中、今月3~6日にかけて、ロシア第2の都市・サンクトペテルブルクで国際経済フォーラムを開催。プーチン大統領は何を語るのか? そして、プーチン大統領の支持率にも異変が起きている。2022年2月のウクライナ侵攻後、支持率は概ね70%台後半を推移してきたが、初めて60%台に下落し、最低水準を記録している。ロシア当局によるインターネットの規制強化が背景の1つともいわれているが、今、ロシア国民の不満は高まっているのか?
ゲストは、元NHKモスクワ支局長で30年以上にわたりロシア情勢を取材するジャーナリスト・石川一洋氏と、ロシアなど旧ソ連諸国の経済・政治状況の分析が専門の北海道大学教授・服部倫卓氏。ロシアの政治・経済やウクライナの戦況からプーチン政権の最新動向に迫る。
6月4日(木)
「3兆円超の補正予算"万全"か? 国民の暮らし守れるか」
ゲスト:井上 信治(自民党幹事長代理 衆議院議員)、階 猛(中道改革連合幹事長 衆議院議員)
3日に閣議決定された今年度補正予算案。3兆1千億円超の中身は中東情勢に対応する予備費が大半を占めるが、その使い道は不透明だ。ガソリン補助金で日本の価格は世界最安水準となる一方でその出口戦略は見えない。2023年から季節ごとに続く電気・都市ガスの支援は省エネ意識や構造改革の妨げになっていないか。一方でナフサの輸入は前年比47%減、国内生産も23%減と深刻な状況が続き、夏場以降のならなる値上げも噂されている。物価高対策は給付・減税・補助のどれを優先すべきなのか。社会保障国民会議で議論中の食料品の消費税減税は、今月中に中間取りまとめが出される見込みだ。世論調査では1%への引き下げを支持する声も多いが、来年4月からの実施は可能なのか。また減税の先にある「給付付き税額控除」の制度設計の行方は。
ゲストは自民党幹事長代理で衆議院議員の井上信治氏と中道改革連合幹事長で衆議院委員の階猛氏。補正予算の中身と物価高対策について徹底議論する。
6月5日(金)
「一歩前進か後退か 看板倒れの『給付付き税額控除』」
ゲスト:森信 茂樹(東京財団 シニア政策オフィサー)、佐藤 千矢子(毎日新聞専門編集委員)
超党派からなる国民会議で先週、「給付付き税額控除」のイメージ案が示された。しかし当面は「給付に一本化・税額控除は見送り」となる方向で、支援対象の水準や財源は定まらない。複雑な制度設計、事務負担の重さが仇となり、バラマキ批判への対抗策であるにもかかわらず「現金給付のみ」で検討されている。給付付き税額控除は元々、「負の所得税」をモデルにアメリカで導入された。納める所得税が減税基準を下回るような層に対して現金支給を行うことで、高所得者から低所得者へと所得を再分配する機能を持つ。就労促進、子育て支援、消費税の逆進性緩和など、多面的な貧困対策の制度であり、日本でも約20年議論されてきた。高市首相は総裁選のタイミングから早期導入を主張。消費税減税はあくまで「つなぎ」であり、社会保障と税改革の本丸は給付付き税額控除だと訴えている。
制度設計はなぜ進まないのか、各党の思惑を毎日新聞専門編集委員の佐藤千矢子氏に聞く。さらに、日本における研究の第一人者:森信茂樹氏に、制度の意義と本格導入までの道程を問う。