6月8日~6月12日
6月8日(月)
「習近平とのディール後のトランプ大統領は台湾を見捨てるのか!?」
ゲスト:野嶋 剛(ジャーナリスト / 大東文化大学教授)、三牧 聖子(同志社大学大学院教授)
米中首脳会談後、台湾への武器売却を交渉材料にする意向を示しているトランプ大統領。これは既に決定している台湾への武器供与に交渉余地ありと自ら認めたことを意味する。更に台湾の頼総統との直接対話にも言及。実現すれば米台首脳対話は、1979年の断交以来となる。一方で、トランプ大統領は、「中台緊張は、台湾側に責任がある」と中国寄りの姿勢をにじませている。これは、中国側によるトランプ氏の台湾理解を操作する"罠"=認知戦の一定の成果を現わしている可能性がある。中国は、米台の「離間政策」を戦略的に進めている。米国製武器購入予算の削減や台湾の住民に対し「米国は台湾を助けない」との不信感=嫌米意識を拡散する認知戦も展開。次期総統選での親中派国民党政権誕生などを展望した戦略を進めているとされる。一方、トランプ大統領は、覇権争いより国内優先で、民主主義や人権といった価値観外交も放棄した。最悪の場合、米国が中ロとそれぞれの勢力圏を認め合う「ヤルタ2.0」に至る恐れもある。
番組では、台湾問題に精通するジャーナリストの野嶋剛さんと米国の外交政策が専門の三牧聖子さんをゲストに果たして「トランプ政権は台湾を見捨てるのか」を今後の行方も含めて徹底検証する。
6月9日(火)
「深まる米欧の亀裂 『米国なきNATO』の現実味は?」
ゲスト:河野 克俊(元統合幕僚長)、東野 篤子(筑波大学教授)
イラン情勢の対応をめぐり、トランプ大統領は「欧州は非協力的だ」と批判し不満をぶちまける。15日からフランスで開かれるG7サミットは、その亀裂を修復し米欧の結束を取り戻せるか、それとも米国は「NATO離脱」へ動くのか? トランプ政権が欧州駐留米軍の削減に動く中、欧州では「米国依存からの脱却」や「独自防衛力強化」の議論が活発化。トランプ政権下で表面化した同盟関係のひずみや、国際秩序の混乱は一時的な現象か。それとも、戦後80年以上続いた同盟関係の歴史的転換点となるのか?
ゲストは元統合幕僚長の河野克俊氏と欧州の政治・安全保障に詳しい筑波大学教授の東野篤子氏。G7の意義とトランプ政権下で揺らぐNATOの現状を分析し、日本が取るべき安全保障・外交戦略を徹底議論する。
6月10日(水)
「スポーツ放映権高騰 テレビで見られない日は来るのか」
ゲスト:二宮 清純(スポーツジャーナリスト)、大井 義洋(早稲田大学スポーツ科学学術院准教授)
11日にサッカーワールドカップ北中米3カ国大会が開幕。日本代表の全試合がテレビで放送され、国民からの期待が集まる。しかしスポーツ中継をめぐっては放映権の高騰で、3月に開催された野球の国際大会「WBC(ワールド・ベースボール・クラシック)」の生中継は有料での動画配信のみとなり、大きな波紋を呼んだ。こうした中、今、政府が検討を始めたのが「ユニバーサルアクセス権」というもの。これは「国民の関心が高いスポーツの試合を誰もがテレビで見られるようにする制度」で、英国・フランス・韓国・中国などで導入されている。今後はスポーツを生中継する際、有料での動画配信とテレビ放送のバランスをどう取るかが重要になってくる。
ゲストは、国内外で幅広いジャンルを取材するスポーツジャーナリスト・二宮清純氏と、スポーツ経営戦略などが専門の早稲田大学スポーツ科学学術院准教授・大井義洋氏。サッカーW杯やオリンピックの生放送がテレビで見られなくなる日は来るのか?スポーツ中継はどうあるべきかを考える。
6月11日(木)
「過去最大の"人口減少" 縮むニッポンの勝ち筋とは」
ゲスト:河合 雅司(一般社団法人 人口減少対策総合研究所 理事長)、鎌田 健司(明治大学 政治経済学部 准教授)
日本の人口減少が、かつてないスピードで進んでいる。総務省の国勢調査によると、2025年の日本の総人口は1億2305万人。5年前からおよそ310万人減少し、減少幅は過去最大となった。出生数と合計特殊出生率も、ともに過去最低を更新し、日本社会は大きな転換点を迎えている。人口減少は、人の数が減るだけにとどまらない。社会保障や医療・介護、地域の維持、経済のあり方にも影響を及ぼす。出生率を上げれば、人口減少は止まるのか。少子化対策にはどこまで効果があるのか。そして、人口が減ることを前提に、社会の仕組みをどう作り替えるべきなのか。
ゲストに『未来の年表』シリーズの著者・河合雅司氏と、人口学が専門の明治大学准教授・鎌田健司氏を迎え、縮みゆくニッポンが選ぶべき道を考える。
6月12日(金)
「NPT再検討会議3回連続決裂!〜核軍縮への道筋は?〜」
ゲスト:向 和歌奈(亜細亜大学国際関係学部准教授)、小林 祐喜(笹川平和財団 日米・安全保障研究ユニット 安全保障・日米グループ主任研究員)
今年2月、米国とイスラエルがイランの核施設を攻撃。また、核大国であるロシアによるウクライナ侵攻を背景に、3月にはフランスのマクロン大統領が核弾頭数を増強すると発表するなど、核兵器をめぐる情勢は不安定化している。そんな中、ニューヨークの国連本部で4週間にわたり開催されていた核不拡散防止条約(NPT)再検討会議では最終日の先月22日、成果文書を採択できずに決裂した。2015年、22年に続き、3回連続となる採択失敗だ。成果文書の採択は全会一致が原則で、文書案は4回にわたり改訂。最終版は各国の対立項目を数多く削除した形だという。
ゲストは、現地ニューヨークで会議に参加していた亜細亜大学の向和歌奈准教授と、笹川平和財団の小林祐喜主任研究員。そして同じく会議に参加していた司会の太田昌克と共に、今回のNPT会議の雰囲気や熱量がどのようなものだったのか、そして、遠ざかりつつある核軍縮、核不拡散への道筋を探る。