8月31日~9月4日
8月31日(月)
「知られざるモンゴル抑留 還らざる死者たちと戦後81年」
ゲスト:井手 裕彦(ジャーナリスト / 元読売新聞記者 / 「死亡記録配達人」)
"悪名"高い「シベリア抑留」の陰に隠れて、ほとんど知られることがなかった「モンゴル抑留」。第二次大戦後、約1万4000人の日本人が"世界一寒い国"モンゴルへ連行され、極寒の環境下、受け入れ体制の不備もあって民間人を含む約1700人が命を落とした。その死亡率12.1%はシベリアを上回る過酷さだった。この悲劇を伝えるため奮闘している元新聞記者がいる。井手裕彦氏、彼は新聞社を退職後、単独モンゴルへ渡り死亡記録を発掘。現在、生きた証を全国の遺族へ直接届ける「死亡記録配達人」として活動を続けている。何が井手氏を突き動かすのか?それは「知ってしまった以上伝えねば」という義務感、そして長年にわたる日本政府の"不作為"がある。1972年のモンゴルとの国交樹立時の戦後処理において抑留者の調査請求が放棄され、旧ソ連でのシベリアに比べ対応が著しく遅れたのだ。去年7月、天皇・皇后両陛下が戦後80年の"慰霊の旅"でモンゴルを訪問された。しかし、現地には未だ多くの遺骨が放置され、埋葬地を知る元監視兵も世を去るなど、もう時間的な猶予はない。井手氏は、80年前の住所を頼りに地道な聞き込みを行い、困難な遺族探しを手弁当で続けている。『知られざるモンゴル抑留』を前に国が果たすべき責任が問われている。
番組では、モンゴルで未発見の死亡記録を発掘し、80年前の住所から遺族を探し歩いて届ける「死亡記録配達人」の井手裕彦さんをゲストに"知られざるモンゴル抑留"を徹底検証する。
9月1日(火)
「米朝首脳会談は? トランプ氏の秋波と金正恩氏の思惑」
ゲスト:礒﨑 敦仁(慶応義塾大学教授)、前嶋 和弘(上智大学教授)
トランプ大統領が金正恩総書記との首脳会談に意欲を見せている。「年内に会う」と明言し、米韓合同軍事演習の縮小にも踏み切った。さらに北朝鮮が「57発の核兵器を保有」と異例の具体的な数字にも言及。イラン戦争の先行きが見通せない中、北朝鮮との対話を急ぐトランプ氏の狙いとは?
一方、金正恩氏の妹・与正氏は、トランプ氏と正恩氏の個人的関係は「良好」として対話の余地を残す。中国やロシアとの連携を後ろ盾に、交渉力を高める北朝鮮。非核化を巡る米朝の隔たりが埋まらない中、トランプ氏の秋波に金正恩氏はどう応えるのか?
ゲストは、北朝鮮問題に精通する慶応義塾大学教授・礒﨑敦仁氏、米国の政治・安全保障に詳しい上智大学教授・前嶋和弘氏。年内の米朝首脳会談は実現するのか、両首脳の思惑と駆け引きを徹底分析する。
9月2日(水)
「国民民主"玉木党"からの脱却は!? 代表選両候補に問う」
ゲスト:玉木 雄一郎(国民民主党 代表 / 衆院議員)、橋本 幹彦(国民民主党 政調副会長 / 衆院議員)
国民民主党・玉木雄一郎代表の任期満了に伴う代表選挙が今月6日に実施される。現代表の玉木氏と衆院当選2回の若手、橋本幹彦氏による一騎打ち。2020年の結党以来、玉木氏が代表を務め、"玉木党"とも称されてきたが、「玉木氏頼み」の党運営から脱却できるのかが問われる。
今回の選挙戦では、高市政権との向き合い方も争点の1つ。「対決より解決」との考えを貫く玉木氏に対し、橋本氏は「解決のための対決」に軸足を置くべきだと主張し、両候補の意見は割れる。また共同通信の世論調査で、国民民主党の政党支持率は去年から半減。どのように党勢回復を図るのか?
国民民主党代表選挙に立候補した玉木氏と橋本氏がスタジオ生出演。中道改革連合の事実上の分裂が決定的となり、野党が弱体化する中、衆参合わせた議員数で野党第1党の国民民主党はどこへ向かうのか?党の未来を両候補に問う。
9月3日(木)
「揺らぐ"信用と価値" いま日本円に何が起きている?」
ゲスト:馬渕 磨理子(日本金融経済研究所代表理事 / 大阪公立大客員准教授 / 経済アナリスト)、塚本 俊太郎(金融教育家)
円安が止まらない。7月末には1ドル=164円に迫り、日米協調による円買い介入で一時155円台まで円高が進んだものの、再び160円台に。さらに国債も売られ、長期金利の指標となる10年物国債の利回りは一時3%と、およそ30年ぶりの高水準に達した。いま、日本の「価値」と「信用」に何が起きているのか。その影響は、私たちの暮らしにも及んでいる。9月の飲食料品の値上げは4923品目、10月も3000品目を超える値上げが控える。一方で、円安は輸出企業には追い風となり、株価も高値圏にある。「安いニッポン」は本当に悪いのか。円の購買力を取り戻すには何が必要なのか。
ゲストは、経済アナリストの馬渕磨理子さんと、金融教育家の塚本俊太郎さん。プロの目線から、止まらない円安の背景と今後の行方を読み解き、私たちの暮らし、そして資産への影響を考える。
9月4日(金)
「続・ナフサ危機 日本企業に残された打ち手は」
ゲスト:境野 春彦(コネクトエネルギー合同会社 CEO)、中村 智彦(神戸国際大学経済学部 教授)
9月の食料品値上げラッシュは4900品目に上り、今年最多と見られる。要因の一つは原油高による包装資材の高騰。原料となる「ナフサ」の供給不安は未だ解消されていないという。流通経路での目詰まりが指摘されたが、現場ではいま何が起きているのか。
ホルムズ海峡が封鎖状態となり半年が経ち、政府は新たなエネルギー計画を発表。原油の調達先を多角化し、代替ルートの確保を支援する方針だ。では、この半年の間に日本企業はどのような対応をとってきたのか。川上・川中・川下での具体的な打ち手を分析する。
ナフサ危機に対応しきれず、倒産を余儀なくされた企業もある一方で、全産業の経常利益は好調に推移している。何が明暗を分けているのか。さらにそこから見える、日本の産業構造の弱さとは?エネルギー業界に精通する境野春彦氏と地域経済、中小企業論を研究する中村智彦氏に聞く。