10月19日~10月23日

10月19日(月)
「ガザ攻撃から3年 映画『NAZA ナザ』に見るイスラエルの狙いは!?」

ゲスト:宮田 律(現代イスラム研究センター理事長)、大治 朋子(毎日新聞専門編集委員 / 元エルサレム特派員)

イスラム組織ハマスの奇襲を発端とするイスラエルのガザ攻撃から3年。ガザの死者は7万4000人を超えた。昨年10月に停戦が発効したが、イスラエル軍の攻撃は続き、停戦後の死者も1500人に達した。食料供給は安定せず、120万人が急性食料不安に直面している。イスラエルの占領地域はガザの65%にまで広がり、援助物資の搬入も妨げられている。なぜ攻撃は止まらないのか。今月27日の総選挙を控え、責任追及をかわしたいネタニヤフ首相は強硬姿勢を崩さない。ハマスの武装解除とイスラエル軍の撤退のどちらを先にするかで双方は譲らず、停戦の「第2段階」は出口が見えないままだ。
その様な中、先月のベネチア映画祭で審査員特別賞を受けた映画『NAZA』が波紋を広げている。NAZAとは攻撃の巻き添えとなる民間人の数を指すイスラエルの軍事用語だ。監視や遠隔攻撃に関わった兵士ら24人が匿名で、「一人の標的に500人の犠牲が許可された」「ゲームだった」などと証言する。浮かび上がるのは、民間人の犠牲をいとわない非情な組織的システムだ。イスラエル政府は「国家への反逆」として、この映画を制作した監督の国籍剥奪を表明した。27日に迫った総選挙では、元参謀総長アイゼンコット氏の新党がネタニヤフ首相の与党リクードと競り合うが、誰が首相になってもガザの現実は変わらないとの見方も強い。
番組では、長きにわたりパレスチナ情勢をフォローしてきた宮田律さんと、記者としてとともに研究者としてもエルサレムに駐在し、イスラエルの実態を取材・研究してきた大治朋子さんをゲストに、ガザ攻撃の実相と共に、映画『NAZA』に描かれたイスラエルの狙いを徹底検証する。


10月20日(火)
「日ソ共同宣言から70年 ロシア"邦人記者拘束"の衝撃」

ゲスト:名越 健郎(拓殖大学客員教授)、山下 裕貴(元陸上自衛隊 中部方面総監)

ロシア当局が日本人記者をスパイ容疑で拘束した。治安機関のFSB(連邦保安庁)は、ウクライナ戦争に動員された兵士らに関する情報収集を問題視したと主張。ロシア側が記者の拘束・移送の映像まで公開した狙いは何か?日本への圧力を狙った「人質外交」なのか?
10月19日は日本と旧ソ連が国交を回復した1956年の「日ソ共同宣言」調印から70年。しかし、日ロ関係に改善の兆しは見えない。一方、ロシアは中国との連携を強化し、米国には軽油供給の再開でトランプ政権に急接近。対ロ制裁の緩和に自信を深めるプーチン氏の思惑は?ウクライナ戦争にどう影響するか?
ゲストは、「独裁者プーチン」の著者で拓殖大学客員教授の名越健郎氏と元陸上自衛隊・中部方面総監の山下裕貴氏。「記者拘束」の背景にあるロシアの狙いと、日ロ関係の行方を徹底分析する。


10月21日(水)
「AIは人類を滅ぼすのか? 加速する開発競争とその脅威」

ゲスト:山川 宏(千葉工業大学AGI研究センター 副所長)、小林 雅一(KDDI総合研究所リサーチフェロー)

サイバー攻撃による個人情報流出がとまらない。多くの企業がサイバー攻撃を受け、漏えいした可能性のある個人情報は、のべ1億6500万人分余りになるとみられているが、その犯行にAIが使用されていると専門家は指摘する。
驚異的なスピードで進化し続けAI。AIをこのままのペースで開発すれば1年後には"インターネット全体を乗っ取る能力を獲得する"ともいわれ、AI業界のトップが開発の減速で結束するという異常事態となっている。一方、アメリカのトランプ大統領は開発減速に懸念を示し、中国も国家の命運や覇権をかけたAI戦略を描いていて、大国間での開発競争の行方は見通せない。
「AIは2020年代のうちに人類を滅ぼすかもしれない」と警鐘をならす開発者もいる中、人類は、その脅威にどう向き合えばいいのか専門家と考える。


10月22日(木)
「AI時代"新インフラ" データセンターの光と影」

ゲスト:平 将明(元デジタル相・自民党衆院議員)、大庭 哲治(京都大学経営管理大学院教授)

AIの進化が止まらない。そのために必要不可欠な施設がデータセンターだ。AIを動かすために膨大なデータを学び、計算するために必要なもので、日本全国で建設ラッシュが進む。というのも、日本のDCの拠点数は、世界10位前後で、今後も増えるAI需要をまかなえていないのだ。DCができれば、設置自治体にとっても固定資産税など税収増となるため、誘致合戦が進んでいる。
AI時代に不可欠なデータセンターだが、反対運動も巻き起こっている。というのも、廃熱・騒音の問題や建築基準法の区分が「事務所」扱いなため、突然住宅地に建設されることも。米国では中間選挙の一つの争点となるなど、世界的にデータセンター建設は地域住民との軋轢を生んでいるのだ。さらにデータセンターは莫大な電力や水を消費するため、それをどう賄うのかという課題も抱えている。
ゲストは、元デジタル相で自民党の平将明衆院議員。都市・地域計画などの研究を行う京都大学経営管理大学院の大庭哲治教授。DCは日本に何をもたらすのか、考える。


10月23日(金)
「枝野幸男が語る 政治改革のこれまでと日本政治の未来」

ゲスト:枝野 幸男(元立憲民主党代表 前衆議院議員)

1993年の初当選から2026年の落選まで、政治改革とともに歩んだ枝野幸男前衆議院議員。この間、民主党、民進党、立憲民主党、中道改革連合へと野党再編の中心に身を置いている。
"政権交代可能"な二大政党制を目指し、2009年には自民党から民主党へ政権交代を果たした。民主党政権下の2011年、東日本大震災が発生し、枝野氏は官房長官として原発事故の対応や復興対策に従事。危機対応で手腕を発揮した。
落選したいま、枝野氏は国会の外から何を見ているのか、そして、政治家としての再出発はあるのか?スタジオでじっくり伺う。